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エネルギー

再生可能エネルギー社会、水素社会への道筋は不変かつ普遍

前々回、
太陽光発電は、自家消費型で活用すべき:貿易収支、環境対策にも貢献する優れもの 
で、エネルギーの自給自足・地産地消・自国給自国足を社会のそれぞれの単位において志向
し実現すべきと提起しました。

まだ再生可能エネルギーの買い取り価格がどうこう、原発再稼働がどうこうという初歩レベ
ルでとどまったままのわが国のエネルギー行政。

しかし、民間ベース、企業ベースでの諸技術・コスト・実現の取り組みが日々進んでいます。
その根拠となる情報から、5月から最近に至るまでで、まだ紹介していないものを、テーマ
だけピックアップして、2回の予定を3回に増やし、その動向を知っておきたいと思います

1回目は、温暖化対策、省エネなどをより身近に感じさせる内容を報じた記事を並べました。
省エネ、環境対策でエネルギー政策に貢献する民間企業の取り組み

今回は、再生可能エネルギーの再評価と、その究極のモデルである水素社会についての再認
識の側面から、複数の記事をピックアップし、考えることにします。

環境4

-------------------------------------

まず、2017/6/7付中日新聞夕刊の以下の記事を要約します。
再生エネ供給量 世界電力の24% 日本 太陽光発電量で2位

2016年末時点で、大型水力発電を含む世界の再生可能エネルギーの発電能力が20億1700万kW
に達し、初めて20億kWの大台を超えたとの調査結果を、エネルギーの専門家らでつくる
「21世紀の再生可能エネルギーネットワーク」(本部・仏)が7月7日発表。
世界全体の電力の24・5%を再生可能エネルギーが供給したと推定され、地球温暖化をもたら
す二酸化炭素の排出削減に貢献。

またその中で、日本の太陽光発電は昨年1年間で860万キkWが導入され、累積で4280万kWとな
りドイツを抜き世界2位に。
1年間の世界の再生可能エネルギーの発電設備容量の増加分の内訳は太陽光発電が47%、風力が
34%と再生可能エネルギーへの傾斜傾向が顕著で、中でも中国の増加量が最大かつ総容量でも2位
以下を大きく引き離している。


※福島県相馬市の大規模太陽光発電所(メガソーラー)
津波で浸水した70ヘクタールの土地に約20万枚のパネルが並ぶ

---------------------------------

次に、2017/7/2付日経の以下の記事で、再生可能エネルギーの普及を後押しする技術
として、空気を使っての電力貯蔵技術開発が進んでいることをレポートしています。
再生エネ 空気に貯電 安全性高く長期使用も可能◆
電力貯蔵技術 大容量向け開発加速

再生エネは地球温暖化防止につながる一方、発電量が天候に左右され安定しないため、
そのまま送電線に流すと、供給と需要のバランスが崩れて停電を起こす恐れがある。
 タンクや地下の空洞に電気で空気を圧縮して入れ、必要なときには圧力が高い空気を
取り出して発電機を動かすようにすれば、自然の空気を使うため、ほかの貯蔵技術に比
べ安全性や耐久性で優れる。
とし、国内外での技術面での取り組みやコスト改善などの動向を示しています。

エネルギー蓄電
※同記事中の資料を転載させて頂きました。
 

-------------------------------------

再生可能エネルギーの比率を高める動きは、アメリカトランプ政権の思惑とは関係なく、
グローバルレベルで、既定の路線のように進められています。
その再生可能エネルギーの理想としてめざすものは、完全なCO₂排出ゼロに向けての取り
組み。
そのモデルが、水素社会の実現です。
水素で電力を生産するのですが、現状では水素生産自体に、天然ガスなど化石燃料を利用
する必要がある。
葬ではなく、再生可能エネルギーで水素を作る技術が、低コストで確立されて初めて、CO₂
フリーの水素社会ができるのです。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
そのための現実的な事業化事例をレポートしたのが、2017/7/5付日経の以下の記事。
簡約しました。
旭化成、再生エネ使い水素 事業参入 変換効率は最高水準

 同社は、酸素と水素を分けて取り出す設備を手がけ、水素を安定量産化し、水素に変換
するエネルギー効率も90%と世界最高レベルを実現。

製造時にCO2を出さない「グリーン水素」として石油プラントなど産業用として供給。

 22年にすべての原子力発電所の運転を停止し、風力など再生エネで多くの電力を賄う計
画を進めているドイツで2017年度中の受注をめざす。

 欧州や日本では再生エネの利用が増えているが、全量が電力系統に入りきらない事態も
局地的に起きており、電気を水素に変換できれば欧州をはじめ世界的に再生エネの導入機
運に弾みがつく。CO2を排出する化石燃料に頼ることなく水素を生産し供給できれば、
産業界全体で新たなエコシステムを形成する機会も生まれそうだ。

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非常に注目すべきレポート内容です。
かなり省略して、紹介しましたので、詳しくは、リンク先の記事で確認頂ければと思います。

そうした高度技術開発と実用化が進む中、一方では、日本国内での水素社会実現のシナリオ
は、トヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」の話題のみ先行で、当初のイメージのようには、ほ
とんど進んでいない現実があります。

FCV-3

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
これまでもその事情はこのブログで再三紹介してきましたが、2017/5/18付日経の
水素拠点300新設 トヨタやJXTG、年内に新会社 燃料電池車 普及狙う
で、久々に、最新動向を報じていました。

水素ステーション数を増やし、ミライの普及拡大を目指すという、相変わらずのもの。
まだ、そんなことを言っているのか、といささか白ける内容になっています。
そのガッカリのレベルを示す話として、同記事と並列して、EV(電気自動車)用の充電機設備が
国内に既に7100基設置され、EV車自体、昨年末には10万台超普及していることも報じています。

 ※記事中の資料を転載しました。

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こうした動きにあって、基幹デバイスとしての燃料電池や蓄電池などの技術向上ための開発
とコストダウン競争、販売競争は激しさを増しています。
蓄電池については、前回取り上げました。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
今回の最後に、燃料電池システム事業に京セラが参入するという、2017/6/13付日経掲載
京セラ、燃料電池システムに参入 部品から機器へ  発電効率2割高く
を以下に要約し、やはり民間企業レベルでの意識の高さと、事業化意欲の強さ、そのこと
からの心強さを確認しておきたいと思います。

開発した機器は熱電併給(コージェネレーション)システム。
 都市ガスから水素を取り出し、セラミックの板を約50枚組み合わせた膜を通じて空気中の
酸素と反応させ、その際に発生した電気と熱を利用する仕組みで、電気とガスを併用するシ
ステムに比べ最大で3割程度エネルギーコストを削減できる。
 富士経済によると、産業・家庭用を合わせた燃料電池システムの30年度の世界市場は16
年度の11倍となる1兆3750億円に拡大する見通し。


※記事中の資料を転載させて頂きました。

まず業務用向けに発電出力3kW、大きさ約1.2m×1.7m×68cmの機器を投入。 
 価格は未定だが500万円以下になる見通し。導入費用の3分の1以下か135万円の補助金が
受けられる。
小規模の飲食店や医院、福祉施設向けを想定し、初年度500台の販売を目指して、燃料電池
関連新規事業を育成し、太陽電池事業と並ぶエネルギー事業の柱にする。

燃料電池

毎回の確認になりますが、再生可能エネルギーへの転換とCO2排出ゼロをめざす方向は
もう止めようがなく、また止めてはいけない、地球規模の営為なのです。

そのための国内外の取り組みには、継続して注視すべき。
そう強く思います。

次回は、ここ数日の動向に注目して、3回シリーズを締めくくりたいと思います。

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で積極的に資料を取り寄せてみるのもいいですね。
家庭用・事業所用、どちらも対応しています。

それから、家庭用の蓄電池について調べたいときは
家庭用蓄電池のメリット・デメリット

で調べるのも良いと思います。

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