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エネルギー

ガソリン車がなくなる日:ボルボ2019年製造中止、フランス2040年販売中止

太陽光発電は、自家消費型で活用すべき:貿易収支、環境対策にも貢献する優れもの 
省エネ、環境対策でエネルギー政策に貢献する民間企業の取り組み
再生可能エネルギー社会、水素社会への道筋は不変かつ普遍
とエネルギーと環境問題から、現状と今後の状況と展開の在り方を考えてきています。

化石燃料エネルギー消費の最大のツールである自動車が、想定以上にEV化が進められ、
大きな変革のうねりが起きつつある自動車業界。
そこに、最大級の時限爆弾が連続して投入されました。
しかし、それは、地球を救うためのものとも言えるのが、大きな特徴です。

まず、2017/7/5に発表されたのは、スウェーデンの高級車メーカー、ボルボの2019年
のガソリン車製造中止と、2019年~21年発売の全5車種の電気自動車(EV)化。
家庭などでも充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)やバッテリーとモーター
を補助に使う「マイルドハイブリッド車」と呼ばれるタイプの車両ですべての品揃えを構成
する、としています。

ボルボ、全車種をEV・ハイブリッドに 19年から (2017/7/5日経配信)
ボルボ、全車種電動に 有力メーカー初 19年、環境対応でEV・ハイブリッド集中 (2017/7/6日経朝刊)
で、詳細を確認できますが、その中で、同社ホーカン・サムエルソンCEOは
「単純な(ガソリンやディーゼルなどの)内燃機関の終わりを意味する」と述べており、
自動車大手が進めるEVシフトの先陣を切ったわけです。
VOLVO-PHV
※ボルボ・カーのプラグインハイブリッド車(PHV)

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これを受けて、日経子会社である、英国フィナンシャル・タイムズは社説で、その意義・動向
・影響などを述べています。
その翻訳が日経に以下で掲載されました。
[FT]ボルボ、「全車種電動化」宣言の衝撃(社説)  (2017/7/6日経)

今週、電気自動車(EV)の普及のギアが上がることを示す2つの出来事があった。
米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、同社初の大衆向けEV「モデル3」
の生産ラインを7日に稼働させ、今月内に出荷を始めると発表した。
続いて、中国の浙江吉利控股集団の傘下にあるスウェーデンの自動車メーカー、ボルボ・カー
4日、2019年までに内燃機関だけの車の生産を全て終了すると宣言した。

で始まる社説の中で述べた内容を以下、いくつかピックアップしました。

昨年、EVの販売台数は42%増加した。自動車市場全体の成長の約8倍に達するペースだ。
車の未来はEVか、水素を使う燃料電池車(FCV)かという点については、自動車業界とエネ
ルギー業界で健全な議論が戦わされている。
FCVは水素を取り出す過程のエネルギー効率の低さなどから、前進に後れを取っている。
いずれにせよ、人の移動に化石燃料は限定的な役割しか果たさなくなる未来を予見できる。

私たちはまだ、グリーンな低炭素経済という大きな夢の実現には程遠い。
それでも、今よりも空気がきれいで炭素排出が少なく、石油依存度も低いなかで経済が力強く
成長する世界は、ますます思い描きやすくなっている。

とはいえ、EVの普及加速には大きな障害が残っている。
まず、技術上の問題で、現在、EVの航続距離は最大300kmほどで、普及の妨げになっている。
バッテリーが焦点で、もっと強力で安くする必要がある。
第2の障害はインフラで、急速充電スタンドによる電力の供給体制が整っていないこと。
さらに、EVのメリットは電源の種類によって大きく左右され、有害ガスを排出する石炭火力発
電所からの電気を使えば、環境面での利点はなくなってしまう。

EVトレンド
※日経紙記事中の資料を転載させて頂きました。

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しかし、現状は、やはりEVの優位性が明確になりつつあります。

欧州で現状強いディーゼル車も、結局CO2フリー社会を掲げるからには燃費の良さという条件
で延命を図ることは困難になりつつあるわけです。

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ボルボの動きを受けて、ということではないと思いますが、ボルボがガソリン車撤退を発表した
翌7月6日、フランス政府は、
地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出を抑えるため、 2040年までにガソリン車と
ディーゼル車の販売を国内でやめる方針を明らかにしたのです

ガソリン・ディーゼル車 仏「40年までに販売終了」 (2017/7/7日経夕刊:パリ発)
電気自動車普及へ仏決断 ガソリン車、40年までに販売禁止 (2017/7/8日経朝刊:パリ発)

 また同時に、22年までに石炭由来の発電をやめることや、25年までに現在7割超の原発依存度
を引き下げる目標の維持も発表。達成には原発数基を止める必要がある、のですが。

地球温暖化問題を巡っては、トランプ米政権が対策の国際的枠組み「パリ協定」を離脱。
各国の協定署名に尽力したフランスは自ら高い目標を掲げることで、温暖化対策の分野で世界を
主導する狙いもあるとみられる。

※日経紙記事中の資料を転載させて頂きました。
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こうした大きな転換点を想定よりも早く招かせることになった最大の要因は、 米国テスラのEV開発
と普及の速さであることは間違いありません。
しかし、そのテスラ、ここ数日で、以下のような若干不安な要素が報じられています。
テスラ、電池確保に不安 出荷12%減 (2017/7/6日経:ダラス発)
テスラ株、連日下落 最高値から2割強 衝突試験「最高」逃す EV競争も追い打ち (2017/7/8日経:ダラス発)

テスラモデル3

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日本とEUとのFTEの大筋で合意を受けて、日本からの自動車の輸出に懸けられた関税が
撤廃されることに。
そのこともあり、今日7月8日の中日新聞では、トヨタ自動車のフランス工場への投資を
取り上げた以下の記事が、一面を飾りました。
トヨタ、仏に追加投資 数百億円規模 (2017/7/8 中日新聞朝刊
EPA、地元不安解消へ トヨタ、仏投資 (  同上  )


※2016年6月、仏北部バランシエンヌ工場(トヨタ自動車提供)

しかし、ボルボとフランス政府の発表を考えれば、仏投資が、EV生産のためのものではなかった
はずですから、何とも間が抜けた、少しばかり、馬鹿を見るような記事になって しまいました。

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ちょうどG20がドイツで開催されている中、こうした環境問題に積極的に取り組む欧州の動向は、
パリ協定から離脱した米国トランプ大統領にどう映るでしょうか。
脱化石燃料車が進められていくことは、再生可能エネルギー社会へのシフトも、当然加速して進め
られていくことを意味します。
民間企業レベルでは、自社の存続をかけて、こうした変化にいかに素早く、的確に対応・適応して
いけるかが問われることに。
それは、技術力がなければ到底不可能であり、先取りしての研究開発が不可欠です。
しかし、そこに政府がどう関わり、イニシアティブを取っていくかも、フランスの動きを見ればその
重要性が分かります。
日本政府の原発政策、再生可能エネルギー政策、トヨタのEV政策立ち遅れ・・・。
どちらも、危機意識も問題意識も不足し、リーダーシップを取るという動きとは無縁の状況が、続い
ています。
関連するディバイスメーカーは、全方位で経営を進めることが身に付いており、しのぎを削っている
かのように見えます。
蓄電池、燃料電池、それと関連する諸技術。
冒頭紹介したブログで触れたそれらの強さが、日本自体の持続性を後押しする、あるいは牽引する。
そんな可能性を心強く思うのです。
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