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環境・エネルギー

新電力対大手10社、家庭向け電力自由化で攻守激化へ

中日新聞は、エネルギー・環境問題に強い関心を持つ新聞社であり
地元に中部電力があることからも、地元を意識した、ユニークな
話題を時々取り上げています。

先日、2015年9月24日には、
「家庭向け自由化で攻防 新電力VS大手10社」と題して以下の内容でレポート。

攻める新電力の事例は1社だけでしたが、具体的なので納得です。

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家庭の電気をどの会社から買うか選べる来年四月の電力小売りの全面自由化
まで半年余。
年明けには各社の新料金プランが次々と登場し、事前予約が始まりそうだ。
8兆円もの巨大市場の家庭用電力を独占してきた大手電力十社と、新規参入
を狙う「新電力」は、すでに水面下でせめぎ合っている。

<攻める新電力>

愛知県常滑市でトイレ配管を製造する中小企業の「カネカツ」。
2014年5月、電気の契約先を中部電力から新電力会社「エヌパワー」に切り替え。
月平均10万円を超えていた電気代が8万円台に。
「面倒な手間も手数料もない。電力の切り替えは、経営者の意思ひとつでできる
コスト削減策だ」と喜ぶ。

2005年までに自由化された産業用や業務用の電力では、11年3月の東日本大震災後
に電力大手が料金値上げに動くと、新電力への乗り換えが増えた。
需要変動が激しい小規模工場やオフィス、公共施設向けの基本料が割高だったため、
この層に新電力が食い込んだ。

家庭用でも、新電力は大手より数%安い料金設定を狙う。
さらに「家庭は知名度や信頼性、付加価値など電力会社を選ぶ尺度が多様だ」と
差別化に知恵をしぼる。

エヌパワーは、電気保安業務から転身した中山貴啓社長(47)が11年に設立。
年間供給量の四分の一を太陽光やバイオマスなど再生可能エネルギーでまかなう。
不足分は電力卸市場や電力大手で余る安い電力を購入しているが、
「今後5年間で地熱や小水力の電源を増やし、全電力を再生可能エネルギーでまか
ないたい」と中山社長。商品としての魅力に「脱原発」を打ち出す考えだ。

SB3

東邦ガスは都市ガスを電気とセットで販売する。
17年にもガス小売りも全面自由化されて電力との垣根がなくなるため、中電の
ガス小売り参入に備えて、顧客を囲い込みたいからだ。
マンションメーカーや家庭向け高速通信会社は、集合住宅での一括契約を狙って
準備を進めている。

<守る大手>

対する中電や北陸電力など電力大手では、時間帯や季節に関係なく一定だった
料金単価を変えてくる可能性が高い。

新料金プランの概要をいち早く公表し、割安料金を組み込むのは九州電力
日中よりも割安な夜間料金は、■午後9時~午前7時 ■午後10時~午前8時 
■午後11時~午前9時 の3パターンから選ぶ。
曜日や季節による需要変動も料金に反映。
休日は平日よりも安く、春(3~6月)と秋(10、11月)は夏、冬よりも安くする。

中電も「新料金は生活スタイルとニーズに合わせて選べるようにする」と話し、
九電のような割安料金の導入を示唆する。
さらに「暮らしのコーディネーター」を掲げて、昨夏始めた家事代行に続く家庭
支援サービスの検討を進める。

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地元中電は、大手10社の一つ。
2015/9/8 付朝刊では、大手の守りの一手を
「電力大手が囲い込みへ知恵 中電がポイントサービスで先行」
と題し、以下のように先行して紹介しました。

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中部電力が、インターネットの無料会員サイト「カテエネで3月に始めた
ポイントサービスが好評だ。
閲覧などで得たポイントを電子マネーなどに交換できる利点があり、半年間で
会員数は54万世帯を超えた。
来年四月の家庭用電力小売りの自由化をにらみ、電力各社は会員サイトによる
顧客の囲い込みに力を入れており、競争は激しくなりそうだ。

中電

電力大手十社の会員サイトの登録世帯は合計で512万件に上る。
節電の参考になるよう、前年同月の電力使用量や電気料金を見られるサービス
が中心だが、中電はポイントサービスで先行した。

カテエネ入会時に加え月々の検針内容やコラムの閲覧でポイントが貯められる。
1ポイントは1円相当で、スーパーなどで使える電子マネーと交換できる。
3月から欠かさずサイトを閲覧していれば、すでに700ポイントを超えている。

<中部電力会員サイト「カテエネ」貯めるコツ>
■入会完了でまず百ポイント

■毎月ポストに投函(とうかん)される検針票をやめると200ポイント獲得
■検針票とほぼ同じ内容はカテエネサイトに載り、その閲覧で月50ポイント
■サイト掲載の4種類のコラム、1本読むと5ポイント。
■毎月更新され、欠かさず読めば月20ポイント。

-----------------------
ただ東京電力が、コンビニエンスストアでも使える「Tポイント」や
ポンタポイント」などが電気料金に応じてたまるポイントサービスの開始を
検討中。

関西電力は小売業などと連携し、割引サービスなどに力を入れている。
昨夏、会員サイト「はぴeみる電」の登録者向けに、電力需給の逼迫が予想
される日に、家電量販店などで使える割引クーポンの配信を始めた。
日中にクーラーが効いた店内で涼んでもらえば、ピーク電力の抑制につながる。
北陸電力も、今夏から同様のサービスを始めた。

家庭用電力が自由化される来年4月以降、料金設定も緩和されるため
「ポイントを使って電気料金を割引したり、使用状況に応じて他のサービス
を『おまけ』することも可能」(資源エネルギー庁)という。

ポイントC1
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「カテエネ」
を初めに「カエテネ」(替えてね)と読んでいました。

電力自由化の問題については、小売りの全面自由化が必ずしも料金引き下げに
繋がるとは限らないという問題も、このブログの中で、
【日経<電力自由化の影響>】というシリーズなどで取り上げてきました。
ご関心をお持ちいただけましたら、こちらでチェックしてみてください。

再生可能エネルギーによる発電事業に力を入れるソフトバンクも、先日紹介し
た京セラも新電力グループに入るのは、ちょっと違和感がありますね。

まあ、どちらにしても、私たちは、日本がエネルギーの自給自足率が高まり、
かつエネルギーコストが下がって、暮らしが楽になること、そしてその取り組
みが地球温暖化の防止にもしっかり貢献できることを望むもの。

新電力も大手も、知恵を出し、しのぎを削って、貢献してくれることを期待
したいと思います。

エコ3

 

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