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水素エネルギー

究極のエコカー、燃料電池車(FCV)用水素の盲点

自動車の未来はトヨタが切り拓くと、鳴り物入りで燃料電池車FCV「ミライ」を発表。
予約が入りすぎて、納車が2年後と、未来志向。

加えて
水素ステーションの設置が後手に回って、ミライが燃料切れしても
近くにスタンドががなく、車で長距離を運んで補給したというオチもつく立ち上がり。

この状態を招いているのは、完全にトヨタのミス、奢り以外の何ものでもない
と思うのですが
マスコミで、そんな論調が見られないのは、大口広告主だからでしょうか???

環境とエネルギー問題の救世主、
究極のエコカーと前説で賑わっていますが
無くてはならない水素ステーションの設置費用が莫大なことは知るところです。

しかし、それ以外に
技術面での大きな課題が残っていることが、意外に知られていません。

私も、つい先日までは、水素にクリーンなイメージを持ち
環境問題改善の決め手になるエネルギーと、単純に思っていましたが
大きな課題があることを知りました。


実は、エネルギー効率が高くない水素活用

燃料電池車 FVC (Fuel Cell Vehicle) はタンクの水素を空気中の酸素と反応させて
電気を作り
モーターを回転させて走る仕組み。

走行時の排ガスがなく、水素と酸素からできた水しか排出せず
大気汚染物質や温暖化ガスを排出しない点に注目され、
期待されているわけです。

しかし
WTW(ウェル・ツー・ホイール)という指標に基づくと
FCVでは、1km走るのに排出する二酸化炭素が79g
ガソリン車(147g)やディーゼル車(132g)のほぼ2分の1だが
HVハイブリッド車に比べると2割弱程度でさほど優位性がない。

その理由は、水素を化石燃料の天然ガスから作るため。

すなわち、
水素は、燃料などを加工する2次エネルギーであるため
ということになります。

だが
別の方法で改善することはできる。

FCVにおいてCO2排出量を減らす方法として
例えば、太陽光発電による電気で水素を製造する。

この場合、CO2は14gで、天然ガス利用の5分の1以下。
ガソリン車の10分の1を実現し
利用目的を果たすことができるというわけ。

とは言っても
太陽光発電のコストを考えるた場合
こうした計算方法を単純に採用してよいかという疑問もあるのですが・・・。

岩谷産業その他多くの企業が、環境への貢献を掲げて
水素エネルギー事業を戦略的に進めようとする理由も分かるが
こうした弱点を克服する技術開発の責任を担うべきことも自覚しているはず。
(と思いたい。)


FCV対EVの主導権争いの鍵は、欧米の環境規制に?

一方
テスラ・モーターズのイーロン・マスクCEOが
FCVをFool Cell Vehicle と呼び 自社の優位性を主張する
EV(Electric Vehicle,Electric Car )=電気自動車との比較もしておく必要がある。

FVCへの非難に対しトヨタは
EVが20~30分かかる急速充電での走行距離は200km
FCVでは、3分間の水素充電で650kmの走行が可能とし
走行距離面から考えたエネルギー効率でのFVCの優位性を強調している。

この問題を取り上げた、2月28日付の日経新聞では
両者の勝負について
欧米が進める環境規制が決める可能性に言及し
米カリフォルニア州が自動車メーカーの販売台数上
温暖化ガスをまったく出さない一定割合を義務付けるZEV規制を強化する動きと
ヨーロッパの同様の動きがあることを紹介しています。

単純に、日本が強力に進めようとしている水素エネルギーによる燃料電池車FCVと
その基盤作りが、グローバルな自動車産業の競争環境の中で
デファクト・スタンダードを確立するして欲しいと思っていたのですが
底の浅い読み・夢想であったことを反省!

日本が世界の動きと歩調を合わせることなく、CO2の排出削減目標を
未だに発表できない恥ずかしい状況を物語る道理につながる気もしています。

原発再稼働政策を含め、まだまだ環境問題に関しては先進国と呼ぶには
程遠い・・・。
残念ですね。

 

 

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