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低所得若者世代支援へ所得税ゼロ税率化・減税を:政府税調は少子高齢化に配慮した所得税改革を

低所得の若者支援へ減税 政府税調、ゼロ税率や税額控除検討 2015/10/2

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所得税改革を議論する政府の税制調査会は1日、低所得の若者の支援のため、
新しい減税策の検討を始めた。
財務省は税金をかけない「ゼロ税率」や一定額を納税額から差し引く税額控除
といった選択肢を示した。
結婚や働くことへの意欲を高め、成長の基盤を強化する狙いがある。
所得税改革は増減税が同じになる税収中立」で実施するため、負担増を誰に
求めるかが課題だ。 

 政府税調は具体的な制度設計の議論に入った。
今回の改革は「将来の成長の担い手である若い世代に光を当てる」のが基本方針。

 ゼロ税率は税率を0%にする手法で、非課税とは異なる。
ドイツやフランスが導入している。
所得税は所得が増えるにつれて高い税率がかかる「累進税率」が適用されている。
日本では195万円までの課税所得には5%の税率がかかっている。
仮に195万円までの課税所得の税率がゼロになれば税がかからなくなる。
低所得者への支援として「一つの工夫だ」といった意見がでた。

 税額控除は一定額を納税額から減らせる仕組みだ。
税負担を軽減する制度としては所得控除もあるが、同じ控除額でも所得控除は
所得の大きい人ほど税の軽減額が大きくなる。

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この記事に先立って、7月31日に開催された政府税調の内容から、
2015/8/13付日経で、
「動き出す所得税改革(上)世代間格差 争点に 制度設計は難航も」
と題した以下のレポートを掲載しています。
こちらの方は、先述の「税収中立」で議論の対象となる、世代間問題
に触れており、税負担配分という構造的な視点で考える上で、意味ある
内容となっています。

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政府が所得税の改革に向けて議論を始めた。
子育てに取り組む現役世代の負担増を抑え、多様な働き方を育む税制
をつくる狙いだが、多様な思惑もあり改革のハードルは高い。

 7月31日の政府税制調査会総会。
土居丈朗委員(慶大教授)の発言が波紋を投げかけた。
「所得の多い高齢者がダブルで控除を受けることに疑問を持つ」。

 「ダブル控除」とは、年金をもらいながら仕事を続ける高齢者が
実質的な減税措置を二重に受けている現状を指す。

 年金受給者は年金の一部を課税対象から外し税負担を軽くできる
公的年金等控除」を使える。
給与所得があればみなし経費を差し引く「給与所得控除」も適用される
月収25万円の同じ仕事をしても70歳の高齢者は30歳の若者より年20万
円以上手取り額が多いケースも。

 1990年に12.0%だった総人口に占める65歳以上の高齢者の比率は今年
26.8%に高まる一方、15~64歳の生産年齢人口は大幅に減少。
高齢者1人に対し5~6人いた15~64歳の現役世代が2~3人に減少。
現役世代に負担が偏る税制では経済成長を削ぎ、少子化も止まらない。
年16兆円の所得税収も目減りする。

 政府が6月に決めた経済財政運営の基本方針(骨太の方針)でも所得
税改革の狙いは、将来の成長の担い手である若い世代に光を当てること。
改革の起点は高齢者を一律に弱者とみなす現行制度の前提を見直すこと
にある。

 だが、政府内では正面切って世代間の負担格差是正を打ち出すことに
ためらいがある。
「高齢者だから負担を求めるのではない。豊かな方には負担をお願いし
困っている方のために使う方向だ」と政府税調会長の中里実東大教授。

 世代間格差の議論が停滞した背景には制度設計の難しさがある。
単純に年金等控除を縮小すれば所得の少ない高齢者にも負担増が及ぶ。
給与所得を受け取る高齢者の控除額を減らせば働く意欲をそぐ。
人口減への備えとしてシニアの活用を探る時代の要請に合わない。

 「年齢を問わず個人の負担力を測るには、所得に加え金融資産もみる
必要がある」。
75歳以上の平均純資産は2000万円を超える。
が、所得と資産の両面から負担力をはかる仕組み作りはこれから。
税と社会保障の共通番号(マイナンバー)の預金口座へのひも付け義務
化は2021年以降の課題だ。

シニア男性2

政府は所得税改革で国民負担を増やさない「税収中立」をめざす。
総額で見れば税収中立でもそれぞれの納税者ベースでは損得が発生する
のは避けられない。
政府内では「来年夏の参院選を前に負担増を含む所得税改革を打ち出す
ことは難しい」との見方が強まっている。

 政府税調は今秋に所得税改革の中間論点整理をまとめ、来年中に答申
を出す見通し。
大規模な改正は早くても17年度税制改正からで実際の制度変更は18年1
月からになるとの見方がある。

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ダブル控除には、だれでも不公平感を感じるだろう。
ただ、個々にみるとどちらも合理性はあるが、所得を合算したうえで控
除を考えれば、そこにも新たな合理性は見出すことはできる。

非正規社員比率が高まる中、若い世代が、結婚することに不安を感じる
低い所得にとどまっている状況をどう打破するか。
この問題は、今後も長引く可能性があり、課税基準の引き下げ、もしく
はゼロ課税化は、所得税改正の重点政策とすべきと考える。

低賃金で抑える企業サイドの事情を、側面から意識と行動面で変えてい
くために、賃上げ実績に応じて、法人税を下げる法制も検討しつつある
とか。
こうした広い視野での政策検討も必要である。

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ただ、「税収中立」という方針自体、固執すべきものか、何かしらの合
理性があるとも思えない。

75歳以上の平均純資産2千万円超、というデータも、平均値データが偏在
する富の実態を覆い隠しているので、囚われると本質を見誤る。
資産の中身、構成も把握しておく必要がある。

世代間の綱引きは、これまで選挙のたびに、本質的な議論と結論を先送り
にし、改革の掛け声を各種諮問会議的なレベルで打ち出しはしても、最終
的には葬ってきた。
1億総モラトリアム化した社会は、次世代の不安と不満を、着実に蓄積し
つつある。

シニア世代は、孫子のこれからの時代に、何を残し、託していけるか、い
くべきか・・・。
責任は重いはずだが、当事者も為政者も、未来を見据える意識と能力はな
いかのようだ・・・。
持てるシニアに対する、自身の血縁での資産移転を促す政策が、世代間格
差を埋める上で有効なものと言うかのようである・・・。

 

 

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