NHK9

漁業

世界最先端のウルトラファインバブル技術が切り拓く漁業改革

2015/10/6 付日経で
「養殖いけす ITで管理 水温など自動調節。魚の成長早く 水産庁、実用化狙う」
と題した記事が掲載されました。

同じ日、NHKTV の「クローズアップ現代」
「“小さな泡”が世界を変える!?~日本発・技術革命は成功するか~」
としてウルトラファインバブル>をテーマにしていました。

どちらも養殖漁業に関する技術がテーマ。
農業におけるIT化、IT活用はもう当たり前になりつつありますが、漁業もその道を
養殖分野で急速に進めているわけです。

前者の方は、以下の内容でした。

---------------------------------

水産庁はブリやタイなどの養殖に使ういけすをITで管理する仕組みの
実用化をめざす。
いけすに据え付けたセンサーで生育環境を24時間管理し、魚の成長に
合わせていけすを最適な深さに自動で浮き沈みさせる。
現在は出荷まで3年程度かかる魚の場合で1年ほど短縮できるという。
3年以内に実用化させたい考えだ。

いけすには通常、海面に浮かせるための空気袋が付いている。
魚の種類や成長段階ごとに育ちやすい水温や塩分濃度、プランクトンの量
などを詳細に設定し、センサーの情報に基づいて空気袋が収縮して浮き沈
みする。

例えば代表的な養殖魚であるブリは日本食人気で海外需要が高まっている。
成長を早めることで出荷量を増やし、輸出増につなげる。
いけすの自動管理で養殖業者の経営を安定させる狙いもある。

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NHKTVの別番組でのレポートのポイントは

直径10億分の1mという、ナノサイズの泡に注目が集まっている。
水揚げした魚をこの泡の入った水に10分間つければ、刺身の賞味期限がのびる。
また、養殖魚や農作物の成長が促進。
さらには環境に優しい洗浄水や、医療分野では細菌やウイルスの破壊に利用され
るなど、応用が広がっている。
秘密は気体の種類を自在に変えられること。
国の試算では将来的に経済効果は10兆円以上という日本発の極小の泡。

とありました。
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ということで、
ウルトラファインバブルは、特段、漁業だけに用いられるものではないのですが、
「クロ現」中紹介された漁業への活用事例は、次のようなものでした。

◆この極小バブルを入れたいけすでは、ウマヅラハギの大きさが、同一期間で1.5
倍の重さに生育
◆通常24ヶ月間生育に必要なとらふぐがこのいけすでは14ヶ月間で生育可能
◆極小窒素バブルを入れた水槽で、さばいたサバを10分間浸けておくと、5日間
鮮度維持が可能

NHK7

まだ、これからいろいろ新しい実験・取り組みがなされることになりますね。
何か化学物質を使用するわけではなく、段階的に泡を微小化・極小化していく装
置を使用することでウルトラファインバブルを作ることができるというもの。

ここで、放送の一部を見ることができます。

--------------------
ウルトラファインバブル
とは

液体の中の気泡は、「水槽の散気板からブクブク出る泡」や「ビールの泡」の
ように、気泡径が十分大きいと直接目視で確認することができる。
それより小さい数十ミクロンの気泡径のファインバブルの場合は、気泡が散乱
体となるため「液体が白濁」することで存在が認識できる。
さらに小さい数十ナノメートルの気泡径になると、光の波長よりも小さくなる
ため視認することができなくなり、液体は透明に。
この極めて小さな気泡をウルトラファインバブルと呼ぶ。

透明で見えないウルトラファインバブルは、様々な特性を持つ。
例えば、気泡が極めて長期間液中に存在する、気泡が電荷を帯びる、気泡内部
が超高圧状態になるなど。

この特異な特性を利用して、産業界では食品分野をはじめとして、化粧品、
薬品、医療、半導体や植物育成等、幅広い分野での応用がさかんに考えられて
おり、大きな期待が寄せられている。

ウルトラファインバブル
画像および解説は、IDECジャパンのサイトから引用させて
頂きました。

ウルトラファインバブルを作る技術、検査する技術で日本は世界でダントツ
とのこと。

NHK8

一方不安は、ウルトラファインバブルと名乗った水など、偽の製品が既に出回っ
ており、今後一層拡大する可能性があること。
そのためにも、品質を判別する検査技術が必要とされるというのは、納得です。

このバブルは、はじけてしまうことがなく、目に見えないものとして十分、人と
社会に貢献するもの。
まさに、もう一つのファイン、チョー素晴らしい技術ですね。

 

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