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地域農協、全農依存から自力販路開拓へ!減反廃止後も視野に:コメ大競争へ備える(2)

【コメ大競争】というテーマでの日経記事。
環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意、農協改革、3年後メドの減反廃止。
消費の減少が続くなか、コメ生産や販売を巡る環境が大きく変わろうとしている。
競争を勝ち抜くための産地の取り組みを探った。
という視点からのレポートの

2015/12/9  の1回目は「低コスト生産に挑む  輸入米の流入見据える」
それを
輸入米対抗策、低コスト生産の業務米か高級ブランド米か:コメ大競争時代へ備える
として紹介しました。

残るもう1回は、2015/12/10掲載。
「地域農協、自力で販路「耕す」 減反廃止に備え」というタイトルで
以下の内容でした。

----------------------------

新米発表会を初めて宮城県外で10月下旬、東京都内のホテル開いた宮城県
栗原市の栗っこ農業協同組合(JA栗っこ)。

「消費地に近づいていく意気込みを示したかった」と吉尾三郎代表理事組合長。

 管内ではひとめぼれつや姫、すしに適した新品種の東北194号などを生産。
多収性品種の栽培にも取り組む。
買い手のニーズに即してコメを作り分けることが輸入米に対抗する手段になる。

目線の先には3年後に迫った減反廃止もある。
「需要を掘り起こすことで売り先を確保しておけば、主食用米以外への転作
を今より減らせるチャンスもある」(高橋常務理事)から。
コメ卸や小売店への直接販売の割合を、現在の全体の6分の1程度から3年
後に2倍に増やす計画。

農水省によると日本で年間に流通する主食用のコメは2013年産で626万トン
そのうち地域農協が直接販売するのが96万トン
全農などに販売を委託する分が299万トン
これまで販売先への意識が乏しかった地域農協が徐々に変わりつつある。

16年1月、「米百選」と銘打ったコメ売り場がスーパーなどに登場する。
農業ベンチャーのUPFARM(東京・港)が仕掛けた。
QRコードで顔の見える生産者が自分で設定した小売価格でコメを置き、
売れた分だけ収入を得る仕組みだ。

この売り場に地域農協として唯一参加するのが岐阜県高山市の飛騨農業
協同組合(JAひだ)
1年前まで販売はすべて全農に委託していた。
駒屋広行代表理事組合長は「品質の高さを市場にアピールするには自力
で販売する努力も必要だ」と狙いを明かす。

管内は中山間地で農地の大規模化が難しい
生産者は付加価値の高いコメの栽培に取り組み、コンクールの受賞者も
多数輩出する。
一方、14年産米は全農が収穫前に農家に仮払いする概算金が大幅に下落。
JAひだはコシヒカリの半数を小売店などへの直接販売に切り替えた

14年産の食味ランキングで飛騨産コシヒカリが初めて最高評価の「特A
を取得したのもきっかけとなった。
全農も15年産から飛騨産コシヒカリを別枠にし、他地域と比べて概算金
を高めに設定。
駒屋組合長は「全農経由か直接販売か。有利に売れる方を選択しないと
組合員の理解も得られない」と話す。

全農や経済連は販路拡大に向け輸出に本格的に取り組み始めた。
ホクレン農業協同組合連合会は7月、台湾とシンガポールに駐在員を派遣。
14年産は200トンだった輸出を数年後に1000トンに拡大する計画だ。
担当者は「国内市場が縮小するのであれば海外に目を向けなければならない」
と話す。

コメ流通の多くは農協が握る。
切磋琢磨し販売力を高めることができるのか。
農協の意識改革が日本のコメの競争力を向上させるための一つのカギになる。

一升枡
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言うならば、農協改革と関係する内容ですが、改革を待ってはおれない危機
意識・問題意識が上回る時代になってきたということでしょうか。
TPPがその活動をプッシュしていることはまちがいないわけで、災い転じて、
のケースです。
それではいけないのですが、何もしないよりもマシ。

何もせずに他に丸投げしていれば楽ですが、先行きが成り立たないことはもう
見えている。
幸い、IT、商社、ベンチャー、農業法人化、農機具メーカーなど関連する農業
という業界の枠が一気に広まり、それぞれの知恵・知見と技術の融合が加速し
ています。
敢えて、第6次産業化などと取って付けたような表現やスローガンは要らない
のです。
後は、若手就農家が増えてくればよい。
不耕作地問題や大規模化も改善・解決を加速する段階に入りつつあると思います。
ただ、一部には、やはり補助金に依存する意識が強く残る。
しばらくはリスク回避のために不可避な措置ですが、期限をしっかり決めて、
依存不要の農業経営を確立すべき。
これも明らかなことです。

国内農業の逆襲に期待したい!
当然のことながら、海外も大きなマーケットなのですから。

コメ大競争時代ではあり、そこで体質を強くする活動は当然行われますが、
コメ以外の作物・品種には、日本の良さ・独自性を発揮できる可能性を持った
市場が大きく広がっている・・・。

地域農協も、ある意味やりがいがある時代に入っていると自覚し、若手スタッフ
が活躍する組織を創りあげて欲しいものです。
地域人材の受け皿であり、育成組織としても!
地方大学との協働も!

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