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地方・観光

税制改正か改悪か。豊かな財政誇る豊田市、法人住民税半減の怪

中日新聞が、2016/1/13付朝刊で
「豊田市、税改正ショック 頼みの法人住民税に半減予想」
と題した記事を掲載。
その後、2016/1/25付朝夕刊でも関連記事を掲載しました。
面白い内容だったので、以下、まとめて紹介します。

トヨタ1
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昨年2015年末に政府が閣議決定した2016年度の税制改正大綱の影響で、
愛知県豊田市の大きな収入になっている法人住民税が、14年度決算額の
57%にあたる211億円も減ることが市の試算で分かった。
自治体間の税収格差を減らす仕組みが強化されるためで、トヨタ自動車の
企業城下町として裕福な豊田市が、一転して大幅な収入不足に陥る恐れが
出てきた。

税制改正では、企業から自治体に支払われる法人住民税の一部を国が一旦
徴収(国税化)する割合を増やし、貧しい自治体へ手厚く再分配する。
徴収割合は現行の約1割から段階的に5割にまで引き上げられ、貧しい
自治体はより多く分配されるようになるが、裕福な自治体は国から取り
上げられるばかりで「損」する立場だ。

さらに、企業の国際競争力を高める名目で法人税率が下げられ、収入その
ものが減る。

これを加味して豊田市が試算した結果、14年度決算で全収入の2割に当たる
370億円あった法人住民税は、税制改正の影響が最大限出てくる18年度以降、
159億円しか入らなくなることが判明した。

「損」する自治体への負担軽減策として国が新たに交付金を支給するほか、
消費税率10%への引き上げで自治体の税収も増える見込みだが、豊田市は
そのプラス要素を差し引いても、市の財布(一般会計)の一割に当たる
約160億円を失う計算となる。

かつてリーマン・ショックによるトヨタの業績悪化で豊田市の法人住民税は
一時的に激減したが、今回は恒常的に減るだけに市への影響は計り知れない。
市幹部は「国税化ショックだ」と危機感を口にする。

市は廃止できる事業や増収策を挙げるよう各部署に指示し、対策を検討し始
めた。
ただ市は税収を頼りに豊田スタジアムなど多くの公共施設を整備してきただ
けに、税収が減れば将来的に維持費などが重くのしかかる恐れがある。

トヨタ5

「消費増税でも税収大幅減 愛知県では計7市町村に」

愛知県も、県内全市町村の14年度決算を基に、財政への影響額を試算した。

最も影響を受ける豊田市の場合、消費税増税や県からの「法人事業税交付金
で72億円余の増収だが、国にたくさん持っていかれる分、法人住民税が184億
円減り、全体では当初予算規模の6%強に相当する112億円の減収。

県内の豊田、みよし、刈谷、碧南各市と幸田、大口町、飛島村の七市町村は、
いずれも自前の財源でまかなえるとして、国が原則、普通交付税を出さない
「不交付団体」。
法人住民税が地方税全体の15~30%を占めるなど、全国平均の8%と比べ、
依存度が高い。
17年4月に消費税が10%にアップして地方分の税収が増えたとしても、法人住
民税が減るために大幅な減収になる。
みよし市は5%強、幸田町は3%弱の影響を受ける等、七市町村の減収総額は
140億円強に達する。

一方で、県内54市町村全体でみれば、340億円の増収が見込まれる。

 一部自治体の税収が大幅減となる問題で、愛知県の大村秀章知事は、「地方分
権に逆行し、自治体運営に影響する見直しを一方的に断行しようとしている」
と非難する緊急声明を発表。
1月25日の定例会見でも、「説明も理由もなく突然、大きな減収を強いられる。
民主主義の原則に反する上、企業誘致や産業育成を頑張った自治体が罰を食ら
うようなものだ。絶対に容認できない」と、七市町村の財政運営に悪影響が生
じないよう、減収分を埋める方策を国に求める考えを示した。

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全国の自治体の97%は、自らの税収だけで財政運営できず、国からの“仕送り”
である地方交付税に頼っている。

今回の税制改正は、来年四月に予定される消費税率の引き上げで自治体間の
税収差がさらに広がる恐れがあるとして、国が是正を強化する仕組みだ。
税制改正では、こうした国が裕福とみなす自治体と、税収が少ない自治体間の
格差が消費税増税後はより拡大するとして、法人住民税から国が徴収(国税化)
する割合を増やし、財政が厳しい自治体に回す。
消費活動が活発な都市部のようには税収増が見込めず、自主財源に乏しい
地方都市にとって税収の偏りを是正する今回の改正の恩恵は大きい。

ただ、企業誘致に熱心に取り組んだ結果、豊かになった自治体は「国が地方
の財布に手を付けるのはおかしい」と反発する。

政府は昨年12月に大綱を閣議決定。
関連法案は今国会で議論され、三月までの成立を目指す。

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そりゃ、腹も立ちますよね。
ある意味、政治の暴力です。

わたしが済む岡崎市のお隣の豊田市。
たまに車で走ると、道路、街並み、環境、ほんとにだんだんきれいになって
いっています。
羨ましい・・・。
企業による法人住民税の恩恵がしっかり市政に反映されている・・・。
それがいきなり、法律が変えられて相当の額が入らなくなるのですから・・・。

トヨタ3

恵まれない自治体に、ピンハネした上前を、かっこよく?分配する。
そりゃ、受け取る方は、大喜び!
これが民主主義、というものかどうか、ちと、疑わしい、ような気も・・・。
びみょー、ですね。

最近の経済の動向から、またぞろ消費税10%への増税を見送るべき、という
話もちらほら・・・。
甘利元大臣の辞任問題で、国会もどうなるか・・・。
今夏の参院選挙が迫ることもあって、(一部、衆院との同日選の噂も)政局
とやらの意味不明の事象に振り回されるこの国の政治。

改正ならば、どんなことにも優先すべきなのですが、あまり正しくない法律
なのか、審議未了とか廃案とか、結局ムダになることがほぼ常態化・・・。

ちまたでは、中小企業はなかなか賃上げに結びつかないとか、非正規社員問
題に改善がみられないとか、課題山積、積み残し・・・。
政治くらい、それなりの報酬を得ているのですから、しっかりやるべき仕事
をして、社会を改正してください、ね。

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