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地方・観光

地方創生への挑戦、<農業・観光・地方創生等>政策から考える:首相施政方針演説から(3)

1月22日の衆参両院の本会議で安倍晋三首相が行った施政方針演説。
その中の第三章「一億総活躍への挑戦」<希望出生率1.8>
<介護離職ゼロ>
を転載し、
ブログサイト<世代通信.net><介護相談.net>でそれぞれ
一億総活躍社会、<希望出生率1.8>実現政策を考える:首相施政方針演説から(1)
一億総活躍社会、<介護離職ゼロ>実現政策を考える:首相施政方針演説から(2)

として考えてみました。

こちらのブログでは、施政方針で「地方創生への挑戦」と題した第二章に
当たる全文を以下に転載しました。

---------------------------------

<TPPは大きなチャンス>

人口8億人、GDP(国内総生産)3000兆円を超える巨大な経済圏。
TPPの誕生は、わが国のGDPを14兆円押し上げ、80万人もの新しい雇用
を生み出します。

一方で、「TPPによって農業を続けることができなくなるのではないか」。
多くの農家の皆さんが不安を抱いておられます。

美しい田園風景、伝統あるふるさと、助け合いの農村文化。
日本が誇るこうした国柄をしっかりと守っていく。
安倍内閣の決意は、決して揺らぐことはありません。

米や麦、砂糖・でんぷん、牛肉・豚肉、そして乳製品。
日本の農業を長らく支えてきた重要品目については、関税撤廃の例外を確保
いたしました。
2年半にわたる粘り強い交渉によって、国益にかなう最善の結果を得ること
ができました。
さらに、生産者の皆さんが安心して再生産に取り組むことができるよう、
農業の体質強化と経営安定化のための万全の対策を講じます。

北海道・十勝の雄大な大地が育てた生乳は、現在、ソフトクリームの原料に
加工され、輸出を大幅に増やしています。

「2020年までに農林水産物の輸出を1兆円に増やす」。
この目標を3年前に掲げたとき、「無理だ」という声が上がりました。
「できない」とも言われました。

しかし、輸出額は昨年7000億円規模に達し、その結果、「過去最高」を3年
連続で更新いたしました。

1兆円目標も20年より前倒しで達成いたします。
おいしくて、安全な日本の農産物にとって、TPPは、ピンチではありません。
世界に売り込む大きなチャンスであります。

朝早く起き、額に汗して草を引き、精魂込めて作物をこしらえてきた、農家
の皆さんの手間暇が、全うに評価されるようになる。それがTPPです。

農産物の地理的表示をはじめ、投資、労働、環境など幅広い分野で、透明で
公正なルールが共有されます。
日米両国が主導して、「良いものが良い」と評価される経済ルールを世界へ
と広げる。
TPPはまさに「国家百年の計」であります。

その先には、欧州とのEPA(経済連携協定)、インドや中国を含めたRCEP
(東アジア地域包括的経済連携)など、自由で公正な経済圏をさらに拡大する
ため、交渉を加速します。
経済統合を大胆に進め、海外の活力を日本の成長へと取り込んでまいります。

ヤンマードローン7

農政新時代>

この機に、農林水産業の付加価値をさらに高め、農業・農村の所得倍増へ取り
組みを加速します。

夕張メロン、あおもりカシス、神戸ビーフ。
農産物のブランド化を支援します。

新たな加工品の開発など6次産業化のチャレンジへの支援を強化してまいります。

意欲ある担い手への農地集約を加速します。
農地集積バンクに貸し付けられた農地への固定資産税を半減する一方、耕作
放棄地への課税を強化します。
大規模化、大区画化を進め、国際競争力を強化してまいります。

「攻めの農政」の下、40代以下の新規就農者が年間2万人を超え、この8年
間で最も多くなりました。

「きつい仕事だが、やりがいがあります」

和歌山で出会った若手林業者の言葉です。
緑の雇用事業で家族と共にIターンして11年、地域の林業を支える人材となり
ました。

若者が将来に夢や希望を持てる農業へと改革する。
「農政新時代」を、皆さん、共に切り開いていこうではありませんか。

中小・小規模事業者、中堅企業の海外展開>

TPPの下では、技術移転を強制するような不当な要求が行われることは、
一切なくなります。
知的財産も保護されます。
高い技術力を持つ、全国津々浦々の中小・小規模事業者、中堅企業にとって、
TPPは大きなチャンスです。

中小・小規模事業者、中堅企業もまた、グローバルな経営が求められる時代
です。

中小企業版の「競争力強化法」を制定します。
海外も視野に入れた営業活動、高度な経営管理、そのための人材育成を支援
します。
生産性を高める設備投資については、固定資産税を3年間半減する、
大胆な減税を行います。
世界にネットワークを持つJETRO(日本貿易振興機構)を中心に、企画
段階から販路開拓、商談までを一貫して支援する体制を構築してまいります。

被災地の復興>

岩手から世界へ。
震災を乗り越えた奇跡のしょうゆは、昨年フランスへ輸出が始まりました。

漁網を編む宮城・気仙沼の伝統は、地元の女性たちによって、手編みのセー
ターに生まれ変わりました。
福島の土湯温泉では、地熱エネルギーを利用して、新しい産品や体験ツアー
を開発し、にぎわいを取り戻そうとしています。

新しい産業の芽が、東北から次々と育っている。
既に25回を数えた被災地訪問のたび、地元の皆さんの復興への情熱を感じます。

来年春までに、計画の85%に当たる2万5000戸の災害公営住宅が完成し、
高台移転も7割で工事が完了する見込みです。

この春、ほぼ全ての漁港が復旧します。
来年には、全ての水産加工施設の再開を目指します。
農地は8割が作付け可能となる予定です。
なりわいの復興も本格化し、復興は新たなステージへと入ります。

今後5年間を復興・創生期間と位置付け、6兆5000億円の財源を確保し、被災地
の自立につながる支援を行ってまいります。

福島では、来年春までに、帰還困難区域を除く避難指示を解除し、一人でも多く
の方にふるさとへと戻っていただけるよう、廃炉・汚染水対策を着実に進め、
中間貯蔵施設の建設と除染を一層加速し、生活インフラの復旧に全力で取り組ん
でまいります。

「明るい日差しが見えてきた」

大熊町では復興拠点計画が動きだしました。
植物工場、メガソーラー。
復興は、単なる復旧であってはならない。
新しいものをつくり出し、新しい可能性に挑戦するチャンスです。

まさに「地方創生の先駆け」であります。

被災地の皆さんのふるさとへの思い、復興への熱意をこれからも全力で応援して
まいります。

生態1

地方の創意工夫>

地方創生の原動力。それは、地方の皆さんの「情熱」であります。

本年3月までにほぼ全ての自治体で、各地方の創生に向けた総合戦略が策定され
ます。
自分たちの未来を、自分たちの創意工夫で切り開く。
地方の意欲的なチャレンジを、自由度の高い「地方創生交付金」によって応援
します。

地方の発意による、地方のための分権改革を進めます。
自治体が地方版ハローワークを設置し、住民相談や企業支援と一体となった
職業紹介が行えるようにします。

アベノミクスによって、来年度の地方税収は、政権交代前から5兆円以上増加し、
過去最高となりました。

この果実を全国津々浦々にお届けする。
消費税率引き上げ時に、地方法人税を拡充し、都市に偏りがちな税収の再分配を
行うことで、過疎に直面する地方でも、財源をしっかりと確保してまいります。

企業版のふるさと納税制度をスタートします。
民間の力も大いに生かしながら、ダイナミックに地方創生を進めてまいります。

安全で安心な暮らしを守るため、サイバー犯罪、サイバー攻撃への対策を強化
します。
高齢者を狙った悪質商法には、規制を強化し、消費者の迅速な救済を図ります。
基礎ぐい工事問題については、再発防止に向け、明確なルールをつくり、適切
な施工が行われる体制を整備します。

先般のスキーバスの事故では、多くの未来ある若者たちの命が絶たれました。
亡くなられた方々のご冥福と、負傷された方々の一日も早い回復を、心より
お祈りします。
徹底して原因を究明し、悲劇を二度と繰り返さないため万全の対策を講じます。

昨年も関東・東北豪雨をはじめ自然災害が相次ぎました。
堤防の強化対策、避難訓練の実施、的確な防災情報の提供など、事前防災・
減災対策に徹底して取り組み、国土強靱(きょうじん)化を進めてまいります。

<観光立国>

リニア中央新幹線が本格着工しました。
東京と大阪を1時間で結ぶ夢の超特急。最先端技術の結晶です。

3月に北海道新幹線が開業します。
札幌へと工事を続けます。
九州新幹線も着実に長崎へとつなげてまいります。
東京から富山、金沢を貫く北陸新幹線も、敦賀へと延伸することで、大阪へと
つながる回廊が生まれます。

大阪や東京が大きなハブとなって、北から南まで、地方と地方をつないでいく。
「地方創生回廊」をつくり上げ、全国を一つの経済圏に統合することで、
地方に成長のチャンスを生み出してまいります。

外国人観光客は、3年連続で過去最高を更新し、政権交代前の2倍以上、1900万
人を超えました。
20年前、3兆円の赤字であった旅行収支は、55年ぶりに黒字となり、今年度は
1兆円を超える黒字が見込まれます。

次は3000万人、いや、さらなる高みを目指してまいります。
戦略的なビザの緩和や、いわゆる「民泊」を拡大する規制改革を進めます。
羽田空港の容量拡大に着手し、国内の税関や検疫、出入国管理の体制を一層
拡充してまいります。

沖縄・石垣港を訪れる大型クルーズ船は、この3年で2倍近くに増えました。

町で石垣牛を食べ、お土産に黒糖を買う。
周辺の島へと足を延ばす観光客もいて島々が沸いています。
2年後の供用開始に向け、新しい岸壁の整備を進めます。
アジアとのハブである沖縄の成長の可能性を開花させるため、今年度を上回る
予算を確保してまいります。

免税店の数は、この1年で一気に3倍、3万店に増えました。
さらなる手続きの簡素化、免税対象金額の引き下げを行い、年3兆円を上回る
外国人観光客の旺盛な消費を、地方が誇るふるさと名物の拡大につなげてまい
ります。

豊かな自然、文化や歴史、食など、地方にはそれぞれの「オンリーワン」が
あります。
それを付加価値へと変えることで、過疎化というマイナスの流れを、プラスへ
と大きく転換する。
地方創生の実現に向かって、皆さん、共に挑戦しようではありませんか。

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---------------------

長い演説と受け止めるか、このくらいにはなるよね、と感じるか・・・。
実際に声に出して読んでみれば、数分で終わるでしょうね・・・。
問題は、内容です。

第2次安倍内閣になってから繰り返し語られてきたテーマの、ある意味確認
でもあります。
しかし、首相からすれば、当初の方針が、現実のものになりつつある、形に
なってきている、という自負・自信を示す格好のテーマとして、一億総活躍
編よりも成果?を主張したくなるでしょうね。

前文にあたる第一章「はじめに」のすぐ後=一番初めに位置付けたのは理解
できるものです。

<TPP><農政><中小企業><被災地復興><地方創生><観光>
という区分での主張。

別の視点でみると、<規制・構造改革><金融政策>の結果を表わしている
と言えるでしょうか。
TPP自体はもちろん、農協改革は、恐らく野党には無理だったでしょうね。

金融政策は、具体的には、異次元の金融緩和策に端を発した円安誘導効果に
よる爆買いで象徴される外国人観光客の増加という成果に結びついた。

しかし、インフレ目標達成には程遠く、賃上げは一部大企業止まり。
従い、<中小企業>に関しては、「海外へ」を唱えてさらっと流さざるを得
ない・・・。

地方創生は、実態は、政府の関与よりも、安倍内閣以前から地方で民間や、
若い世代が主体的に取り組んできた活動が根付き、成果を上げてきていると
見るべきです。

感じとしては、安倍内閣は、いままではツキがあった。
グローバル社会の流れとうまくマッチしていた。

そして、演説内容は、良いコトばかりちりばめたモノ・・・。

しかし、年初から、種々のグローバルレベルでの問題多発、それに連鎖する
形での株価暴落と円高進行の兆し・・・。

観光客は、円高が仮に進めば影響を受けそうですが、ただ東京オリンピック
という追い風があることと、新しい観光資源の開発も地方創生とのからみで
進められるでしょうから、そう悲観するものでもない・・・。

このブログサイト<大野晴夫.com>のカテゴリーで設定している諸課題と
関係する上記のテーマ。

共通するのは、政府が実際にその活動に取り組むわけではなく、民における
若い世代の意欲と行動に掛かっており、中高齢世代がそれぞれ持つ経験・技
術などを的確に継承し、かれらをサポートしていくことが重要になるという
ことです。

人口減少社会であることは、少ない人数で、高い生産性を実現するチャンス
でもあることを意味します。
一方、高齢者やパートタイム就労の多くは、生産性が低いかもしれませんが、
ワークシェアリングの役割・機能を持ち、自身や他の人びとの多様な働き方
を補完する大切なもの、不可欠なものと言えます。

若い世代とそれを支える中高齢者が、上記の諸課題に、安心して、やりがい
をもって連携して取り組むことができる社会。

その実現のために、第三章「一億総活躍への挑戦」<希望出生率1.8>
<介護離職ゼロ>
が位置付けられ、重要な政策となるのですが、

一億総活躍社会、<希望出生率1.8>実現政策を考える:首相施政方針演説から(1)
一億総活躍社会、<介護離職ゼロ>実現政策を考える:首相施政方針演説から(2)
でみたように、一転して、根拠のない情緒論になってしまう・・・。

結局政治では、瞬間的な税収増見込みによる資金を、給付金・交付金・財政支出で
政策化する程度。
しかし、財政規律は緩んだままで、財政赤字のツケは、将来世代に回すだけの
一億総モラトリアム社会を率先して牽引する無責任政治を継続・・・。

やはり、政治よりも民の力、良識が優る日本という国、社会であると、この施政
方針演説とその実態で、一層認識させられた次第です。

日々、しっかり、夢を持ちつつ、生きていきたいものです。
世代を繋いで・・・。

このブログも、しっかり、継続して・・・。

ag8

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