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日本農業経営大学校、広がる卒業生の取り組みとネットワーク化:農業経営者輩出基地への期待

卒業シーズン真っ只中の季節。
2016/3/11付日経で
「農業の未来へ大志抱く  経営大学校卒業生が奮闘 栽培や販売、同期で助け合い」
と題したレポートがありました。

設立時のニュースで注目していた「日本農業経営大学校」。
今春、第2期の卒業生を送り出したとのこと。
記事は、昨年3月卒業の第1期生のその後を追ったものでした。
以下に引用します。

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未来の農業経営者を育てようと250社以上の企業・団体の協賛のもと2013年
に設立された日本農業経営大学校では、農業経営者をめざす学生たちが2年間
のカリキュラムで学んでいる。
全寮制で1学年は20人。
昨年3月に卒業し全国各地に羽ばたいた1期生たちは、時に競い合い、時に
助け合って奮闘している。

 熊本市と阿蘇山のちょうど中間に位置する熊本県大津町。
1期生の古庄利康さん(25歳)と中瀬健二さん(28歳)はこの地で代々続く
サツマイモ農家の出身。
古庄さんは昔ながらの「高系14号」という品種を育てている。
ホクホクとした食感が特長で、西日本を中心に広く栽培されてきた。
サツマイモ市場では新しい品種が続々と登場しているが、伝統の品種を地元
で守っていきたいと奮闘する。
実習先だった茨城県の農業法人で「生産者が価格決定権を持つことが大切だ」
と教わり、贈答用など高級品を主体に販売先を広げてきた。

 同窓会長を務めていることもあり、同期生とは頻繁に連絡を取り合う。
この学生時代のネットワークがビジネス面でも大きなサポートになっている。
関西に売り込む時には、兵庫県の同期生から市場の動向を入手。
一方、大分県で就農した同期生がサツマイモの栽培を始める際は、古庄さん
がアドバイスを送った。

 同じくサツマイモを育てる中瀬さんは、このところの焼き芋ブームで需要が
急拡大している新興品種「紅はるか」の栽培に力を入れている。
農業コンサルティング会社での実習経験を生かし、西日本では珍しい「干し芋」
への加工など6次産業化にも取り組む。
取引先から従来品種の注文が来たときは古庄さんを紹介し、協力し合って経営
拡大を目指している。

サツマイモ畑

同期生の間ではフェイスブックやLINEといったSNSを使った情報交換が
活発だ。
就農して間もないこともあり、「投稿内容は失敗談も多い」。
農業に欠かせない気象情報を共有したり、「苗を枯らしてしまった」と投稿し
た同期生に新しい苗を送ったり、助け合いのきっかけが生まれている。

 埼玉県深谷市のネギ農家で修業中の山田祐揮さん(26歳)は、全国のネギ生産
者のネットワーク化を目指す。
父親は九条ネギを扱う農業生産法人「こと京都」の山田敏之社長。
祐揮さんは子会社で全国のネギを取り扱う専門商社「こと日本」に就職し、
深谷ネギの栽培を勉強している。
将来はネギを栽培している同期生からの調達を検討したいと考えている。

 祐揮さんは「一般の大学だと農業に進む学生がいない。大学校に入ったのは
人脈づくりの意味が大きかった」と話す。
同期生は全国各地に就農しているため、土の質から地域ごとの流通形態まで
幅広く情報を交換できる。
東京で開いた同窓会で「『あの時、雨はどうだったか』『肥料はどれを使って
いるか』といった、実践的な話が話題にのぼった」。

 松本幸子さん(30歳)はいわきおてんとSUN企業組合に就職。
東日本大震災の被災地で育てたオーガニックコットンの収穫体験や、スタディー
ツアーを担当している。
震災から5年がたち、新たな課題も見えてきた。
「講師の方とは興味分野が似てくる。一緒に新しいことを始められればいい」
と話す。

 イオン傘下のイオンアグリ創造は大学校を運営するアグリフューチャージャパン
に協賛する1社。
福永庸明社長は特別講師も務め、「『経営する人間を育成する』という理念に
賛同した」と話す。
今年4月からはイオンアグリ創造の社員が大学校に「国内留学」する予定だ。

 3月8日には2期生の卒業式が開かれ、進路にオランダやフランスでの農業研修
を選ぶ卒業生がいた。
 活躍の場は世界に広がり、日本の食の未来を描いてゆく

深谷ネギ
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最近では、スーパーで焼き芋を販売するのが当たり前になっていますね。
うちのかみさんも好きで、時々購入しています。

安納芋もスーパーではかなり安く買えるようになり、こちらも時々購入。
この冬、灯油ストーブに乗せて焼いて美味しく食べる機会も数回ありました。

安納芋1

このように日常生活の変化や新しいニーズの開発にも農業は貢献している
わけで、若い世代の農業への参画度や関心が高まることは、非常に楽しみ
です。
上記記事で紹介された法人などのHPを見ても、本当に楽しいです。

紹介されている卒業生の方々のFacebookを調べて、リンクを貼ろうと思い
ましたが、同姓同名も多く、間違ってはいけないので、おひとりしかやっ
ていません。

第2期の卒業生の皆さんの動向も、機会があれば知りたいですね。
オランダなどへの海外留学組もいるとか。
また、イオンアグリ創造からの同学への国内留学は、イオンならではのこと。

一般の農業大学や農学部を持つ大学なども、一層ネットワークを広げていっ
ていって欲しいものです。

農業分野は間違いなく、これからの成長分野ですから。

おさつ2

※冒頭の画像は、日本農業経営大学校のHPから引用させて
頂きました。

 

 

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