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地方・観光

全国1788自治体の地方議会議員総数3万3438名の内、女性議員1割の現実:『地方議員の逆襲』から(3)

当ブログのカテゴリーの一つが<地方>。
地方創生・地方再生問題を多面的に捉えて、その在り方を考えていくもの。

これまで『ローカル志向の時代』『地方創生の正体』の2冊を参考にして
『ローカル志向の時代』から
『地方創生の正体』から
の2つのシリーズを投稿してきています。

ただ、これまで地方創生・再生問題を考えるとき、必ず、国の政治と地方
自治体の行政の在り方と関連させて考えることが不可欠であることを確認
させられています。

加えて、兄弟ブログとして運営する<世代通信.net>でテーマとしている
保育や介護問題等が、同様に、国の政治や地方自治体行政と関係付けて
考えられるべきことを、増々認識させられています。

そこで、示唆に富む最新刊『地方議員の逆襲』(佐々木信夫氏著・2016/3/20刊)
を参考としながら、地方創生と地方自治・地方行政とを関連付け、合わせ
て国と地方の<政治>についても考えていきます。

第1回:保育・介護など身近な問題を地方自治・地方創生との関連で考えていく
第2回:存在感が薄い地方議会と地方議員の職務怠慢

今回は、第3回です

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 はしがき(3)
-------------

 現在、日本には47都道府県、790市、928町村(745町、183村)、23特別区の
1788自治体がある。

そこで働く地方議会の議員総数は3万3438名。
 都道府県に2613名、市区に1万9576名、町村に1万1249名の議員がいる(2014年末)。

 この地方議員が各自治体の意思決定者である。
 ただ、年齢構成や性別に極端な偏りがある
 議員の年齢も高く、60歳以上が町村議で72%、市区議で55%、都道府県議で45
を占める。

 女性議員の比率は低く、区議で26%、市議で13%、町村議と都道府県議で9%
 人口の半数以上が女性であるにもかかわらず女性議員は1割に過ぎない。
 これは世界で群を抜いて低い
 女性民主主義という視点では、世界でワーストワンに近いのが日本の姿だ。

 個人や企業では解決できない公共領域について、160兆円規模の行政活動が行わ
れている日本。
 その約3分の2は地方が担っている。
 地方で「自己決定・自己責任」により行政活動が行われる地方分権になっており、
税金の使い方やサービスのあり方を自身の手で大きく変えられる。
 ある意味、国政より地方政治の影響力が大きい仕組みだ。

いま、アベノミクスの一環として声高に「地方創生」が叫ばれているが、実際は
如何に国が旗を振ろうが地方自身が変わらなければ、人口減少の解決も地域の再生
もできない。

 20世紀の中央集権化とは異なり、地方政治の重要性は比較にならないほど増して
きているのである。
 しかし、その割に地方政治の力が表出せず、それに対する関心も低い。 

040

※次項に続きます。
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高齢者がやたら多く、女性がやたら少ない、地方議会議員。
日本のごくごくフツーの光景、と言えます・・・。
これが、一応先進国を自負し、そう思い込んでいる日本の現状です。

保育所・子育て、介護・・・。
こうした女性に一方的な負担を強いてきた日常生活に関わる行政課題は、女性自ら
の力で変えていくことができるはず・・・。
その舞台は、自治体にあります。
人間的・社会的ネットワーク形成に、男性よりも長けていると、自ら評価する女性
が、この自治体行政への直接的な関与に意欲・関心をさほど持たない・・・。

これは、男性やいわゆる社会の責任ではなく、女性自身に帰するもの。
私の基本的な見方の一つです。

良い機会ですから女性国会議員の比率についての内閣府の最近の資料を紹介します。

衆議院

参議院

衆参とも平成に入って移行、上昇傾向にあったのですが、直近では低下しています。
上がってきたとはいえ、平成24年の衆議院選挙では、たったの7.9%どまり。
地方どころではありません。

もう一つ興味深い資料を。
各分野別

この中に都道府県知事が6.4%とあります。
女性市長の構成比を今度調べてみますが、私は、もちろん女性地方議会議員数が
増えて欲しいと思いますが、手っ取り早く?、女性首長を誕生させる流れが起きな
いかと思っています。

国家公務員

これは国家公務員における女性任用のデータですが、女性首長が誕生すれば、女性
地方公務員の任用を積極的に進め、政策提案機能を変革していけばいいわけです。
また、女性首長が、女性議会議員立候補者の育成とネットワーク化を推し進める。

民間企業の女性比率のクォーター制に政府が関与する以前に、こうした地方自治・
行政から変えていく・・・。

話が少し脱線しましたが、地方自治への女性の関心・関与度を高めるムーブメント。
女性リーダーの出現と合せて、期待したいものです。

もちろん、その基盤としての地方行政改革が不可欠であることを認識すべきこと、
申し添えます。

m020414
※次回、「はしがき(4)」です。

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【『地方議員の逆襲』構成】
はしがき
第1章 なぜ、地方議員が問題なのか
第2章 地方民主主義と地方議員 
第3章 地方議員の待遇
第4章 地方議員と選挙
第5章 地方議会、地方議員は変われるか
第6章 地方議員の政策形成入門
第7章 「大阪都構想」と地方民主主義
終 章 地方からこの国を新しくする

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