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地方・観光

地方国立大に「地域」学部設置相次ぐ。地方創生の起点に!

2016/6/22 付と、かなり前の日経掲載記事ですが
「地方創生へ「地域」学部 国立大、今春新たに5つ
宮崎大、まちづくり即戦力 高知大、現地実習600時間」
という記事。
気になって取っておいたので、紹介します。

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 国の地方創生を踏まえ、地方の国立大学を中心に「地域」を看板に掲げる学部の設立
が相次いでいる。
 今春だけで5大学が創設し、今後も増える見込み。
 疲弊する地方では、若者が集まる大学に対して地域活性化の拠点となることへの期待
は高い。
 文部科学省も大学の地域貢献を促す補助事業「地(知)の拠点整備事業(COC事業
=Center of Community)」を導入するなど、誘導施策を展開して
いる。


※記事中の資料をそのまま転載させて頂きました。

<宮崎大学地域資源創生学部>
 6月3日、宮崎大学地域資源創成学部の学生約30人が宮崎市内の人気観光地の青島地
域を訪れ、1日かけて地域理解実習に取り組んだ。

 午前中は地元の住民や県外からの移住者らが講師になり公民館で意見交換。
「気候や人の温かさにひかれて移住を決めた」「まちづくりを担う人材が足りない」な
ど、住民らが語る青島の魅力や課題に耳を傾けた。
 学生からは「若者が地域に関わる上で何が大切ですか」「生活で不便なことは」など
質問が相次いだ。

 今春創設した同学部は、企業や行政の実務経験者を教員に招き、社会で即戦力となる
人材養成に向けた実践的なカリキュラムを設けている。
 3日の実習に参加した海江田理湖さんは「地域振興やビジネスをしっかり学び、出身
地の小林市を盛り上げる仕事をしたい」と意欲的だ。

 入学者96人の8割近くが宮崎県出身で、宮崎を中心に「地域を創るリーダー」づくり
が目標だ。
「宮崎県も人口減少が大きな課題。地域活性化を担う人材の育成は大学の責務」と同学
部の宮木健二准教授は説明する。
 農業や自然、文化など宮崎の地域資源を活用してビジネスに結びつける人材育成が主
目的だが、「将来は全国に宮崎大卒の地域リーダーを輩出したい」(宮木准教授)。

<宇都宮大学地域デザイン科学部>
 宇都宮大学も「地域デザイン科学部」を新設した。
工学部にあった建設学科を母体に、
社会科学系学科を加え、理系2と文系1の3学科
で構成する。

「文理融合」の意義を、塚本純学部長は「文系学生は理系学生の話にたじろがず、理系
学生も文系分野の学問に対する広い視野を持つようになる」と強調する。

 宮崎大とは異なり、新入生151人の7割が県外からだ。東北6県が3割弱と多く、近
隣の群馬・茨城・埼玉が約2割と続く。
 新学部では学生が様々な地域で活躍することを見据えて育成する。
「栃木は都市・農村・山村の生活が詰まった日本の縮図。
  栃木を学ぶことで日本が見えてくる」(塚本学部長)という。

 地域活動に入る素養を身につけるため、マーケティングや建築などを通じた様々な
意思疎通法に触れる「地域コミュニケーション演習」が始まっている。

<福井大学国際地域学部>
 福井大学は「国際」の名も併せ持つ国際地域学部を始めた。
 1年次に履修する半数を英語科目が占める徹底した英語教育や、福井県内の企業や
自治体に出向く「課題探求プロジェクト」が特徴だ。
 1年後半から3年まで同プロジェクトを続ける。
 2年から地域創生とグローバルにコースが分かれ、グローバルは海外留学が必修に。

 福井は眼鏡や繊維などの産業が集積する。
眼鏡業界では中国に工場進出したメーカ
ーもあったが、過剰投資などを理由に経営
破綻した例も多い。

 中国をはじめ海外との競争激化で経営環境は厳しさを増し、グローバルの視点が欠
かせない。

 64人の入学者の6割余りを県内出身が占めた。
 寺岡英男学部長は「海外に進出する福井の企業も多い。グローバル化の中で地域課
題を解決できる素養を育成することが重要だ」と話す。

<高知大学地域協働学部>
 高知大学は昨年4月、地域人材の育成を掲げる学部として国立大学初となる地域協働

学部を立ち上げた。
 3年間で600時間に及ぶ現地実習が最大の特徴だ。
 1期生67人は県内各地の実習地域に入り込んで課題を探っている。

 現地実習の多さは地域貢献に対する本気度を示す。
 上田健作学部長は「24人の教員はフル稼働状態。あまりに学生や教員の訪問回数が
多いので、住民が驚いている地域もある」と話す。
 学生の地域参加が住民の意識をさらに高め、一緒に成長する雰囲気が出てきた。

 地元高校からの入学者の割合は昨年の25%から今春は42%に上昇。
 地元率は大学全体の2割台と比べても突出する。
 今春始まった愛媛大学「社会共創学部に志願者が流れた影響も大きいが、「人材
育成の方針や本気度が学生や進路指導担当者まで浸透してきた」(上田学部長)と分析
する。

SNS1

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<文科省も地域貢献後押し>

 文部科学省の施策が地域学部の設立を誘導している面がある。
 同省は13年度から地域課題の解決に踏み込む大学に補助金を交付する「COC事業」
に着手。
 15年度から「若年層の東京一極集中の解消」を掲げた「COCプラス」をはじめ、
大学に地方創生での役割強化を求めている。

 COCプラスは大学が地元の行政や産業界と連携し、5年でおおむね10%の学生の
地元就職率アップなどを目指す施策だ。地方の国立大を中心に採択された。

 同省は16年度から新制度も導入。
 国立大学に
 (1)地域貢献 (2)特定分野の教育研究 (3)世界水準の教育研究
から機能強化を目指す分野を選ばせ、評価指標の達成度に応じて運営費交付金を配分。
国立86大学のうち(1)を選んだのは55大学に上り、紹介した4大学も入る。

 17年度には島根大学が地域課題に焦点を当てた「人間科学部」を創設予定で、今後も
同様の学部は増える見通しだ。
同省の猪股志野・大学改革推進室長は「地方の活性化のため、地域の知の拠点である
大学には、地域で活躍する人材を育成することや地域産業の活性化などに貢献すること
が期待される」と指摘する。

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  概ね、賛成の政策です。
各学部のサイトにリンクを貼りましたので、ゆっくり見て頂ければと思います。

 同一視点で、観光に着眼して学部・学科の設置に力を入れる動きとして、先日、
2016/6/20に、以下のブログを投稿しました。
爆買いに頼らず、中長期視点で観光分野の大学・大学院教育、人材育成強化を

それから、これも、同根のテーマと思います。
地方大学に増える起業家育成基盤:熊本・崇城大学の部活「起業部」を起業学部や復興研究学科に

 東京一極集中ばかり強調されますが、地域志向の若者が増える傾向もあります。
 その核として、地域の大学が機能すれば、地方・地域の活力は間違いなく高まります。
 5年、10年スパンで見た時に、その成果が着実に上がっていることを期待したいと
思います。

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