テスラ充電5

マーケティング

米テスラ、大型商用車等全分野でEV生産。ライドシェアも

前回、テスラが、日本で11カ所目の自社EV(電気自動車)用充電設備「スーパー
チャージャー」を浜松市にしたことを紹介しました。
米国テスラ、国内11カ所めのEV用充電施設、スーパーチャージャーを浜松に

トヨタのFCVミライと水素ステーション普及の遅れを考えると、なんとも面はゆく
感じたのですが、矢継ぎ早に、心穏やかでいることができない記事が・・・。

2016/7/22 付日経で
「ビジネスTODAY米テスラ、大型商用車参入
「全分野でEVそろえる」 量産で電池コスト3割減」
と題したレポート。
以下、紹介します。

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 米電気自動車(EV)メーカー、テスラモーターズは7月20日、今後10年間の事業
計画を発表。
 イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は乗用車に続いてバスやトラックにも
参入し「主要分野すべてでEVをそろえる」方針を明らかにした。

量産効果を高めて電池のコストを3割以上減らし、自動運転も進化させる。

 次のエコカーの主流が定まらないなか、事業の拡大ペースを速めてEVで主導権を
握る考えだ。

テスラはEVの相乗り事業にも参入し、使いやすさで普及を主導する狙いだ(独フランクフルト)=AP
※記事掲載の画像をそのまま転載させて頂きました。

 生産やアフターサービス体制の構築といったハードルはまだ残るが、久々となる
「フルラインメーカー」が誕生すれば、日本を含む世界の自動車市場に大きな影響を
及ぼす可能性がある。

 バスとトラックについては来年に詳細を発表し、予約を始める見込み。
 ピックアップトラック、小型多目的スポーツ車(SUV)も開発する。

 例えばバスは中央の通路をなくし、その部分にも座席をうまく配置することで、小
さくても従来並みの人数を乗せられるようにする。
 ドアの位置や開け方を工夫して奥の座席でも乗り降りできるようにするとみられる。

 テスラが車種数を短期間で拡充できるのは、エンジン車より部品点数が大幅に少なく
構造がシンプルなEVだからという理由も大きい。
 複数の車種間で設計を共通にし、蓄電池など主要部品は内製する。
 量産効果や自動化で「2年ごとに生産効率を5~10倍高める」(マスクCEO)。

 昨年、乗用車を約5万台生産。
2020年には100万台に増やす計画だ。

 今は米カリフォルニア州とオランダに工場を持つ。
 中国でも販売状況をみながら生産を始める。

 今回、自動運転EVを複数の利用者が共有するライドシェア(相乗り)事業への参
入も表明した。
 車両価格がまだ高いEVを安く使える仕組みを作り普及を加速させる。

 課題はある。
 使用頻度が高くなりがちな商用車は、乗用車以上に緻密なアフターサービスが必要だ。
 テスラは大手と比べると対応できる拠点は圧倒的に少ない。
 さらに、生産増に伴いサプライチェーンも拡充していかなければならない。

 自動車の新興企業はテスラだけではない。
 米グーグルや米アップルといったIT(情報技術)企業が、自動運転技術などを強み
に参入計画を進めている
 大手同士で争うだけの競争環境は大きく変わり、新興企業が今後も相次ぐ可能性があ
る。

テスラ充電6
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<日本メーカーの戦略に影響も>

電気自動車(EV)に特化した米テスラモーターズが存在感を増せば、日本メーカー
エコカー戦略にも影響を与えかねない。

 エコカーの先端技術はEVとに二分されつつある。
 日本勢ではトヨタ自動車とホンダがFCVの量産を始めた。
 一方、日産自動車などはEVの開発・生産を優先している。

 テスラの事業拡大でEVの顧客基盤が広がれば、量産効果でEVのコストが下がるだ
けでなく、インフラ整備や規制の流れがEV有利に向かう可能性もある。

 米カリフォルニア州などでハイブリッド車(HV)が2018年モデルからエコカーとみ
なされなくなり、コストが上がる。HVに強いトヨタ自動車は逆風にさらされており、
こうした傾向に拍車をかけかねない。

 ナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表は「テスラの注目度が高まればEVに追
い風」と述べる一方「安定した供給体制を築くには巨額の費用が必要。実現のハードル
はきわめて高い」と指摘する。
 ボストンコンサルティンググループの富永和利氏は「テスラは消費者が本当に必要な
車が何かをよく考えている。従来プレーヤーも見習うべき点がある」とみる。

 大胆な拡大路線を打ち出すテスラに対し、日本の自動車メーカーの評価はさまざまだ。
 トヨタの幹部は「テスラはEVの商品化にこぎつけた。新興勢力を軽視せず、緊張感
をもって新しい取り組みを進めなければならない」と気を引き締める。

 EVを強化する日産の幹部は「EV普及につながる動きは歓迎」としながらも「テス
ラの計画は大風呂敷な印象。30万台も受注して安定的にクルマを供給できるのか」と懐
疑的だ。 

テスラ充電3
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部品点数が大幅に少なく構造がシンプル」というのは、大きなアドバンテージですね。
 「2年ごとに生産効率を5~10倍高める」というのも、それなりに裏付け、勝算があっ
てのことでしょう。

サプライチェーンなど、インフラ整備への懸念が語られていますが、新たな雇用を創出
する面の大きさに着目すべきです。
需要と供給の増加のペースが、できる限り一致することが望ましく、車が順調に生産さ
れれば、それに応じて基盤も拡充されていくでしょう。

トヨタのミライの生産力も上がらず、水素ステーションの設置もままならず、という状
況とは雲泥の差があります。

エコカー争いも、欧州メーカーがこぞってEV車の供給体制を着々と築いているという
情報を2~3日前にネットでみました。
どうやら、理想の水素社会実現の起点になりうるFCVは、その期待を裏切るかもしれな
い・・・。
予想通り・・・、なんですが、そうなってしまうと、寂しい・・・。
スピード、大事な要素です。

テスラ充電4

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