歩4

地方・観光

社会保障だけで精一杯の地方自治改革の手始めは:日経「自治体 迫り来る危機」より(1)

2016/8/16 から、日経が
「自治体 迫り来る危機」と題し、自治体財政面から以下の視点で、3回にわたって
掲載しました。

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地方自治体が少子高齢化や消費の低迷を前に立ちすくんでいる。
 社会保障対策に四苦八苦し、先を見据えた地域活性化は後回し
 財政破綻が相次ぐ状況にはないが、地方分権の看板はかすみ、財源調達も相変わらず
国頼みだ。
 危機が忍び寄る自治体財政を点検する。

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今回から順に、紹介します。

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 1.社会保障だけで精一杯 (2016/8/16) 
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<都市部で顕著な社会保障費・民生費支出増>

都心のベッドタウン、東京都府中市は多摩地域で最多の待機児童を抱える。
 子育て世帯の要望にこたえようと苦慮している最中。
 私立保育所の運営補助などに充てる一般財源は24億円と3年で5億円増えた
 子ども医療費の無料化もニーズは強い。
 既存の福祉メニューは削りにくい中でのやりくりとなり、市の担当者「健全財政を維持
しながらの運営は大変だ」とため息をつく。

 小池百合子都知事は待機児童対策を急ぐ構えだが、都に救いを求める市区町村が殺到
しそうな情勢だ。
 都内自治体は人口の多さから豊かな税収を誇ったが、高齢者も急増している。
 総務省は「社会保障の支出は都市部で伸びている」とみる。

 2010年に政令市に移行した相模原市
 高齢者や子育て支援などに充てる民生費は16年度、一般歳出の46.7%を占める
 3年前から6ポイント超上昇した。
 人件費など固定費は容易に削れず、市は「インフラ拡充を求める声は多いが、建設投資
に回せる予算は年々縮小している」とこぼす。

 待機児童解消など若年向けサービスに力を入れないと将来人口が増えない。
 増える高齢者への目配りも欠かせない。
 地方の14年度決算をみると、民生費が歳出全体の25%を占めて最大となった
 教育費(17%)や借金を返す公債費(14%)を上回る。
 市町村に限ると、歳出の3分の1が民生費で、年々その比率は高まっている


※記事中の資料を転載させて頂きました。

<医療費削減に寄与する、東松山市の毎日1万歩運動>
 埼玉県東松山市は7月、市民約120人と「毎日1万歩運動」を始めた。
 健康な体づくりで少しでも社会保障にかかるお金を減らす取り組みだ。
 過去の参加者の年間医療費は1人約2.4万円減った
 旗を振る県は「住民の健康寿命が延びれば病院に行かずに済み、医療費も減る」とみる。

歩1

<国民健康保険の運営主体、変更へ>
 18年度から国民健康保険の運営主体が市町村から都道府県に切り替わる。
 全国の市町村で年約3500億円の赤字を埋めるが、移行後は県が財政の責任を負う。
 国も財政支援する方針だが、自治体間のつけ回しでは根本的な解決にはならない。

 老朽インフラの手直しにごみ処理能力の拡大、教育の充実。
 自治体には多くの需要があるが、この先は社会保障に優先的にお金が回る恐れがある。
 自治体ごとにメリハリをつけ、いかに効率化するか。地方の自主性が問われている

国保
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地方創生、地方再生が、すべて民間レベルで実行・実現されれば自治体もそう苦労は
しないのですが・・・。

その苦労以前にの、地方自治・行政で最も基本である、医療・介護・育児などの、人に
関わる住民サービスにかかるコストとその財政問題。
悩ましい問題が、立ちふさがっています。

慢性的に財政難に悩むのは、地方自治体、国、双方なのですが、現実の認識や事業運
営における危機感、不安感は、地方の方が深刻です。
(国には、危機感も責任感もない、に等しい・・・)
(プライマリーバランス、などと格好のいい言葉を使うことだけはうまい。)
要するに、税財政における権利がきわめて限られているがための、制約・困難に縛ら
れ、自主性の発揮のしようがない・・・。

自主性というのは、ある程度余裕がないと持ちえません。
余裕がなければ、リスク覚悟で臨めということになり、国家財政の無責任さと同様の
対策・対応を取ることなど、所詮ムリなことは見えています。

地方に自主性を求める前に、まず、最低限行うべきこと。
それは、現行の(個人)源泉所得税の一部を、当初から、地方税に(移行して)組み
入れ、地方自治体が自由に使うことができる財源を増やすことです。
国からの施しのように交付される交付金や、種々使途を限定しての補助金の類の源泉
なのですから、地方分権主義の社会体制では基本の基、のはずです。

それをクリアしてから、地方の自主性・主体性を問う段階へ歩を進めることにすべき
です。

議2

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