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再生可能エネルギー

太陽光発電、2030年コスト3分の1目標。太陽光バブル発生源の経産省の都合のいい目標と現状と今後 

水素社会の実現までにはほど遠く、原発再稼働反対は、多くの国民・住民の意志
でもあります。
従い、再生可能エネルギー、中でも太陽光発電は、当初固定買取価格が高く、参
入が比較的容易であったことから期待度も高かったのですが、現状では、太陽光バ
ブルとまで言われ、一気に様相が変わってしまいました。

その状況下での、最近の日経紙の報道を見ることにします。
まず、2016/10/5付で、太陽光バブルを発生させた元凶である経産省の、反省の
ないこんな報道が・・・。

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 発電コストを1/3に 経産省、太陽光巡り2030年目標
------------------------------

 経済産業省は10月4日、太陽光による発電コストを現在の1kW時あたり約21円から
2030年に同7円と3分の1に引き下げる目標を明らかにした。
 風力発電のコストも30年に今の6割程度の8~9円に抑える。
 再生可能エネルギーの発電コストは最終的には利用者が負担している。
 技術革新などでコストを削減し、電気料金の下げにつなげたい考えだ。

 経産省が同日開いた来年度以降の再生可能エネルギーの買い取り価格を議論する
有識者委員会で示した。
 日本の太陽光発電は部品の流通が非効率で工事費も高いため、発電コストは欧州
の約2倍。

 風力発電も保守管理に要する時間が長いなどで世界平均の1.6倍になっている。

 経産省は発電コスト削減により買い取り価格を下げ、国民負担を軽減したい考え。

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発電コストを引き下げる努力は、電力販売競争に参加する企業にとって当然のこ
とです。
その前提を考えれば、固定買取価格の設定と、その期間設定も、コスト低減と電
力小売り自由化の方向性と重ね合わせて、より望ましいもの、レベルにできたはず。
煽るだけ煽っておいて、手のひらを返した政策に転じた経産省の失政に対して、
誰も叱声することなく、自らの反省の言葉もありません。

そして、2010/10/8付同紙の【真相深層】欄では、以下のレポートが掲載されまし
た。

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 太陽光発電、夜明けはいつ
 パネル国内出荷前年割れ 新設より既設、ゆがむ市場
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 太陽光バブルが崩壊した。
 2015年度の太陽光パネル国内出荷量は8年ぶりに前年割れとなり、今年4~6月期
でも前年同期比26%減と反転の兆しは見えない。
 政府の強力な普及施策で大規模投資が相次いだ結果、電力の需給バランスが崩れ、
買い取り価格も下落し撤退組も出てきた。
 メーカー各社は新たな需要を掘り起こそうとするが決定打はない。

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※記事中の資料をそのまま転載させて頂きました。

 「未着工を買い取ってくれるのですか」。
 8月上旬から電気工事大手の関電工には問い合わせ電話が相次いでいる。
 三菱総合研究所と組み、未着工の大規模太陽光発電所(メガソーラー)を買い取る
新事業を始めると公表すると、銀行や建設会社の関心を集めた。

将来の収入予測

 ずさんな事業計画が尾を引き稼働しない案件が多い太陽光発電。
 メガソーラーに限れば約8割が動いていない。バブルの弊害で塩漬け案件が問題と
なるなか、両社は発電所の将来の売電収入を予測するシステムを構築。
 採算が見込める案件を買い取る事業に商機があるとみた。

 中古物件が1億7800万円で落札――。太陽光発電大手のウエストホールディングス
が実施した出力500kWの太陽光発電所のオークションが話題を集めた。

 同じ規模の新設案件で初期費用の相場は約1億5千万円とされる。
 今回の案件は広島県で建設が進み11月に稼働予定の中古物件。
 「入札期間は1週間をみていたが1日で即決となった」(ウエスト担当者)

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 新設より割高な中古物件に関心が集まる背景には足元の太陽光発電市場のゆがんだ
構造がある。

 11年の東日本大震災後に再生可能エネルギー活用の機運が高まり、12年には再生エ
ネで発電した電気を一定期間決まった価格で電力会社に売れる固定価格買い取り制度
(FIT)が始まった。国内の太陽光市場は14年度まで右肩上がりだった。

 だがバブルははじけた。
 太陽光発電の急増により電気を流す送電網への負荷が深刻な問題となり、電力会社
の買い取り契約の保留へつながった。
 買い取り価格も年々下落し、16年度の価格は1キロワット時あたり24円(出力10kW
以上)と、12年度より4割下がった。

 この結果、新設案件に乗り出す事業者は激減した。
 15年度の太陽光パネル国内出荷量は前年度比23%減の714万kWと8年ぶりに減った
 買い取り価格下落で「いまさら20円台で新設するなら30、40円台の期間が残り、
あふれている中古物件を狙う」(国内大手発電事業者)との声は多い。

農業と両立実験

 新設には逆風が強まるが、新たな需要を掘り起こす動きも出てきた。

 宮城県大崎市にある広さ4ヘクタールの農場。
 この一画で5月、同じ敷地内で太陽光と農業を両立する営農発電の事業化に向けた
実証実験が始まった

 敷地には発電設備でなく、コンパネや鉄パイプで作った模擬設備が並び、その下に
は牧草が青々と茂る。
 「遮光環境下で作物がどれだけ育つかを調べている」と話すのは太陽光発電の世界
大手、エクセリオ(スペイン)日本法人の安岡克己社長。
 東北で数十メガワット級の営農型の建設をにらむ。
 「農地の利点は造成費用がかからない点」(安岡社長)。

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 買い取り価格は下落し続けており、新規開発を進めるには初期投資費用をどれだけ
抑えられるかがカギとなる。
 塩漬け案件が開発用地を縛る中、農地以外の未開拓地で発電事業を検討する動きが
徐々に広がる。

 千葉県のダムでは京セラなどの発電所建設が進む。
 水面に太陽光パネルを浮かせて発電する仕組み。
 陸地と異なり水面で冷やされ、パネルの発電効率が落ちにくい利点もある。

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 16年度も2ケタ減が続くとの見方が業界では多い。
 事業性の低い未稼働案件の整理など「太陽光発電を確実な基幹電源にしたい」
(太陽光発電協会の亀田正明事務局長)と危機感は強い。
 足元では風力発電の新設が相次ぎ、原子力発電所の再稼働機運も高まる。
 だが、現状で再生エネの多くを占める太陽光を伸ばさないと国が掲げる電源構成の
目標は実現できない

 日はまた昇るか。太陽光発電は岐路に立つ。

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まあ、逆襲とまではいかなくても、どっこい、太陽光発電は生きている。
その事業化をコツコツやっていこうという取り組みはなくなることはない。

原発再稼働に対する国民のアレルギーは大きいですし、福一の後処理費用や他の
施設を含む廃炉費用問題は、大きくなるばかりで、当然、太陽光発電をはじめとす
る再生可能エネルギーに対する依存・要求度も、一層大きくなるはずです。

日はまた昇り、昇る太陽への依存度・期待度は、復活します。
そして太陽光発電は、生活に不可欠の、安心・廉価の電力源になります。
しなければいけません。

それは水素社会の実現のためにたどるべき途上にあるものだからでもあります。

トヨタ、燃料電池バス来年発売。まだまだ遠い水素社会への道のり:欧米の電気自動車攻勢が気になる
水素エネルギー社会の実現は、エネルギーの地産地消とCO2ゼロ化の理想の元に

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