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農業

後手に回った政府の農業改革:農業関連企業再編の必要性が示す農政、JAの怠慢

ここ数回、農業業界に関わる人材と事業者・企業について、考えてみました。
農家へのヘルパー派遣事業は、農業問題の改善・改革につながるか?
◆「農業界と経済界の人材マッチング推進協議会」設置:農水省、経済3団体と組み、経営人材を農業法人へ
農業総研、ルートレック・ネットワークス、プラネット・テーブル。VBが「稼ぐ農業」へ支援

農業就業者の高齢化と減少に対する危惧、低い生産性による経営の安定性の欠如と
それによる生活の安定性の欠如による新規就農者不足、小規模営農による同様の課題。

もうある意味言い尽くされ、理解されている事柄ですから、もう前向きな議論、具
体的な改善・解決策に注力すべき段階にあると考えます。

言うならば、一般的な中小企業対策の一つとして農業産業を位置づけ、同列で議論し、
対策を講じていけばよい段階と言えます。

そうした視点に近い感覚での、2016/10/19付日経の以下の記事を見ておきたいと
思います。

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 農業の企業再編、低利融資で支援 政府・自民、来年に法案
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 政府・自民党が検討している農業関連の企業再編を後押しする
農業競争力強化支援法」(仮称)の骨格が10月18日、わかった。

 供給過剰の状態にある資材メーカーや流通業者の再編を金融面で支援するこ
とが柱。2017年の通常国会への提出をめざす。

 自民党の農業改革のプロジェクトチーム(小泉進次郎委員長)は同日までに
肥料や農機など主要な資材メーカーから聞き取り調査を終えた。

 政府・自民党は新法の制定作業に入った。
 肥料や飼料メーカーが再編や工場を統廃合する際、政府系金融機関から低利
融資を受けられるようにする。

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この記事の対象となる事業は、直接の農業ではなく、農業者・農業事業者を
顧客とする業種・業者であり、農業法人などではありません。
今後ますます増加すると思われる農業法人も、5年後くらいからM&Aなど
再編成が活発になるのではと思われます。

それに先立って、農業関連周辺業種・業界の再編を進めようというのが、
「農業競争力強化支援法」の役割。
これは、今年に入って、韓国など海外との農業コスト比較で、日本の農業が
劣っていることが指摘され、その要因として、農業肥料や資材、農機具類のコ
ストが高いことが明らかになったためです。

⇒ 農協改革・農業改革は、日本農業法人協会の手を借りて?:農水省・自民党・JA全農の怠慢

上記ブログでも述べましたが、この状況を招いたのは、農政の怠慢、JAの怠
慢以外の何物でもありません。

一般的に化学工業が、中小企業で成り立っていると聞いても、耳を疑ってし
まうのですが、農業分野は成長を見込めないと判断して、大手企業が参入して
来なかったということなのでしょうか。
ここへきて、再編を促すということ自体が、ピンと来ないのです。

供給過剰だが、農家のコストが高かった・・・。
あり得ないことで、構造的には、間に入ったJAだけが利益を得るということ
であったとすれば、やはり、JAと農水省の責任は重いですね。

農機具メーカーも、今までは、業界の遅れに便乗して、競争もなくさしたる
利益を得ることができた・・・。

結局、農業改革は、農業現業の農家・農業法人だけに問題ではなく、農業関
連業種と関連団体など、すべてにおいての構造改革を必要とするものであると
言えます。

逆に、それだけに改革による成果・効果は期待できる。
そう言えるのではと思うのです。

そのプロセスを経ることで、農業は、一般の業種と認められることになります。

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