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社会問題・インフラ

トヨタ自動車グループ、非正規期間従業員の正社員化促進:非正規社員の正規雇用企業には税制改革で法人減税を

2016/11/24付日経で、トヨタグループが非正規社員の期間従業員を正社員に雇用、
という以下の記事が掲載されました。

非正規社員と正規社員の賃金格差問題が、同一労働同一賃金制と並立して論じられて
いることに、少し違和感を持つ私。
この記事と直接関連しませんが、このところ考えていたことを、メモしました。

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 期間工1000人超、正社員に
 トヨタグループ 今年度 長期的に技能伝承
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 トヨタ自動車と系列企業が工場の現場で働く期間従業員の正社員への登用を拡大している。
 2016年度の10社の計画は1千人を超え、直近5年間で最多となる。
 少子高齢化が進み、有効求人倍率はバブル期並みに上昇している。
 生産年齢人口が減少していくなか、長期的な技能伝承を見据え、優れた期間従業員の力を
グループに取り込む。

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 小型車を生産するトヨタ自動車東日本の岩手工場(岩手県金ケ崎町)は11月23日、
期間従業員から正社員に登用した100人強の入社式を開いた。
 同社は12年7月に東北に拠点があるグループ3社が統合して発足した。
 期間従業員から正社員への登用は13~14年度の合計で13人だったが、15年度は99人、
16年度は101人と一気に増やす。

 岩手工場は小型ハイブリッド車(HV)「アクア」のほか、日本で年末に売り出す
小型SUVの新型車「C―HR」を生産。
 「小型車づくりで世界の手本になる工場。生産現場の技能をより強くしていく」。
 今後も生産台数に応じ、技術に優れた期間従業員の正社員への登用を続け、技能を
継承していく。
 岩手県の9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.28倍と「バブル期並み」。

トヨタ自動車東日本は2016年度、100人を超える期間従業員を正社員に登用した(23日、岩手県金ケ崎町)
※トヨタ自動車東日本の正社員登用者入社式(岩手県金ケ崎町)
記事中の画像を転載させて頂きました。

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 優秀な人材の逼迫感は強まっており、全国的にみても期間従業員の採用が難しくな
りつつある。
 トヨタやデンソー、アイシン精機、豊田自動織機などグループ10社の16年度の登用
計画は計1054人になる。15年度実績と比べると2割増の水準で直近5年間でも最多に。
 10社のうち7社が前年度よりも増やしており、アイシンは当初計画の2倍の80人。
「海外工場に熟練社員が応援に行くことも多く、国内工場のものづくりの基盤を底上
げする」。

 厚生労働省によると全国の9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.38倍と25年ぶり
の高水準。
 臨時・季節雇用を除いても1.26倍だった。
 職業別にみると、自動車組立工は0.64倍と建設業や飲食などのサービスよりも低い
ものの5年前と比べると2倍に高まった。
 15~64歳の生産年齢人口は1990年代半ばのピーク時から約1千万人減っており、
製造業はものづくりの競争力を持続するため対応を迫られている。


※記事中の資料を転載させて頂きました。

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トヨタだからできること。
と、簡単に済ませることもできるのですが、こうした動きは、やはり大歓迎・大賛成です。
基本的には、生産年齢人口、労働人口の減少が間違いなく進行しているのですから、現状も
今後も、継続的・慢性的に人手不足、人材不足が予想される企業は、人手・人材の確保に努め
るべきです。

製造業においては、技能・技術の伝承という命題に対する必要性がある。
これは、製造業に限ったことではなく、また特定の業種・職種のみに限定されることでも
ありません。どの企業においても、その意識があれば共通です。

一概に非正規雇用を否定する気はありませんが、無限定で非正規雇用を続けることには反
対の私。
非正規社員間においても評価制度や賃金制度があるべきです。
そして、非正規社員から正規社員への雇用契約への変更制度もあるべき。

期間従業員の正社員化は、当然、一定期間以上の就労を経て、またその評価を経てのこと。
人材・人物、働きぶり・適性・能力・意欲などを評価するプロセスがあったわけです。

現状、非正規社員を多数雇用している企業は、独自のそうした仕組み・制度、風土・文化
を構築していって頂きたいと思います。

このところ、同一労働同一賃金という文字を見る機会が少し減ってきた感じがします。
正規社員と非正規社員の賃金格差を、同一労働同一賃金制から問題視しようとした。
しかし、その事には、少々疑問を感じていました。
期間の定めがあるはずの非正規社員を、正社員同様、ずるずると長期雇用を続けていれば、
やはり、そういう指摘を受けて当然です。
戦力とみなして雇用期間を延長しているのですから、そこから発生する賃金格差は問題視
されるべきです。

ならばやはり正社員雇用に切り変えるべきです。
その時、将来的に、長期的に正規雇用を継続すれば固定費となり、経営に負担となる・・・。
そういう不安感を理屈にする企業に対して、正規化を促す制度が欲しい、そしてあるべき。

雇用を創出し、維持し、その処遇を引き上げていく企業が最も社会的に貢献している。
私はそう考えます、考えています。

非正規社員を正規社員に雇用変更する、あるいはした企業へのインセンティブ。
ご褒美、感謝の気持ちの表現が実利的にあっても良い・・・。

それには、法人税の減税で報いるのが望ましい。
法人減税は、税制改革で、海外の投資を促すために、国内企業の国内投資を活性化させる
ために、と繰り返し議論されます。
しかし、今まで、非正規社員の正規社員への雇用転換・促進に対して減税するという議論
なかった・・・。

完全な同一労働同一賃金制などあり得ないと思う私ですが、また非正規雇用の意義を認め
私としては、非正規社員の正規社員転換を、法人減税で促し、報いることを提案したいと思
います。

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