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再生可能エネルギー

石炭消費、欧米で急減:日本のエネルギー政策の矛盾と好対照の再生可能エネシフト化。2017年の道。

今月12月もエネルギー問題ミニシリーズを投稿。
グーグル等欧米IT大手、続々再生エネ100%実現へ:目立つ日本のエネルギー政策の矛盾と企業の遅れ
欧米大手企業、低炭素化・再生エネ100%化シフト加速:パリ協定発効による日本の責任
清水建設、再生エネ100%電力小売りを事業展開:そのプロセスで、グリーン電力証書の活用も
積水ハウス、「ゼロエネルギーマンション」建設促進:CO₂、1棟分丸ごと抑制、電気代1/5
港湾内洋上風力発電に追い風:国・自治体も、事業化エネルギー旺盛な企業を支援へ
三菱商事、ベルギー、オランダで大規模洋上風力発電事業:再生可能エネルギー社会構築のリーディングカンパニーに!
住宅用太陽光電力買い取り価格、19年度まで7年連続下げ:それでも下がらぬ利用料金の怪の解

今年のこの<環境・エネルギー>カテゴリーの最終回として
2016/12/18付日経のパリ駐在記者発の以下の記事を紹介したいと思います。

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 石炭消費、欧米で急減 カナダや英、火力停止
 再生可能エネにシフト 企業、経営リスク意識
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 欧米で石炭消費が急減している。
 国際エネルギー機関(IEA)によると、この15年で欧州と北米を合わせたシェアは世界の
半分から4分の1に減った。天然ガスや再生可能エネルギーにシフトしているためだ。
 カナダや英国などは石炭火力発電所の停止を決め、今後も「脱石炭」の流れは強まりそう。
 企業は経営のリスクになりかねないとして対応を急いでいる。

※記事中の資料を転載させて頂きました。^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

カナダ政府は11月、2030年までに国内の石炭火力発電所を原則全て閉鎖すると発表。
 カナダの石炭火力は同国の温暖化ガス排出量の10%を占め、「持続可能なエネルギーに置き換える」。

オランダは9月、30年までに排出を55%減らす目標を承認。
 石炭発電所5基が稼働中で目標達成には全て閉鎖する必要がある。

フィンランド30年までに石炭起源のエネルギーの利用禁止の準備に入った
英国は25年までに国内12の石炭火力発電所を閉鎖する方針。デンマークやオーストリアも脱石炭に
かじを切る。

 石炭は石油や天然ガスに比べて価格が安く、途上国には増え続ける電力などの需要をまかなう重要
なエネルギー源。
 一方で石炭には二酸化炭素(CO2)排出が多い環境上のデメリットがある。
 途上国の需要が増える半面、欧州と北米は環境対応が進み、石炭消費は合計で00年には世界の約半
分(47%)を占めていたのが15年には4分の1(22%)にまで減った。

CO2排出1.6倍の石炭

 11月に20年以降の地球温暖化対策「パリ協定」が発効し、今後は世界各国が排出減を進める必要が
ある。石炭はCO2排出が天然ガスの1.6倍ほどと多い。
 IEAは12月12日に公表した報告書で、世界の発電に占める石炭のシェアが14年の41%から21年に
36%に落ち込むと予測。再生可能エネなどCO2排出の少ない電源に移行する上、石炭消費大国の米
中両国の需要が落ち込むためだ。

 先進国でつくる経済協力開発機構(OECD)諸国の需要は21年には12億トンで14年比16%減。
 一方で中国やインドを含む非OECD諸国は44億トンで7%増える。世界の石炭需要の約半分を
占める
中国はエネルギー効率改善や電源多様化、経済構造の変化で横ばいだが、
インドや東南アジア諸国連合(ASEAN)で拡大するとみられる。

米国ではトランプ次期大統領がオバマ大統領が決めた石炭火力発電所の規制を撤廃する意向を示し
ているが、安価なシェールガスが幅広く普及し、石炭需要は「非常に弱い」(IEA)。
 21年は14年比で23%減る。

日本は石炭火力増加も

 一方、日本は東日本大震災の影響で停止した原子力発電所の再稼働が進まず、石炭火力発電所の
新設を認めている。IEAは、日本は「原発再稼働が不透明で、発電のため石炭輸入が増える可能性
がある」とした。

 企業でも脱石炭は進む。仏大手銀ソシエテ・ジェネラルとクレディ・アグリコルは10月、世界規模
で新規の石炭火力発電所への融資を停止すると相次ぎ発表。
 エネルギー大手の仏エンジー(旧GDFスエズ)は11月、オーストラリア南東部の石炭火力発電所
を17年3月に閉鎖すると発表した。老朽化に加え、「石炭関連事業を終わらせる戦略の一環」という。

 欧州では家具販売大手のイケア(スウェーデン)や日用品大手の英蘭ユニリーバなどがいち早く
脱石炭を打ち出した。国連機関の担当者は「石炭ビジネスにかかわることが経営リスクになると考え
ている」と分析する。

 石炭は鉄鋼やセメントの生産にも使われる。中国での生産調整などを受け、鉄鋼用の原料炭価格は
足元で上昇。鉄鋼需要は当面緩やかに増えると予測され、同分野での需要は底堅いとみられる。

英国は石炭火力発電所を閉鎖する(2008年、リバプール近郊の石炭発電所)=ロイター

※閉鎖する英国の石炭火力発電所(リバプール近郊・2008年。ロイター)
記事中の画像を転載させて頂きました。

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つい先日、原発事業を会社再建の柱の一つにしている東芝が、米国での同事業で特損が出ると
発表。株式市場で、売りを浴び、銀行の支援も簡単にいきそうもないと、またまた物議を醸して
いる状況があります。

国内では、東北大震災の余震があるたびに、福島第一発電所を巡る現状とこれからの悪夢を思
い起こさせます。
英国での原発事業に政府が融資するという報道も先日ありました。
そして、この記事のように石炭火力への依存も持続どころか強化・・・。

太陽光発電等再生可能エネルギーの電力の高い固定買取価格を巡る失政。
パリ協定批准乗り遅れ(恥)・・・。
とてもとても課題先進国が、環境・エネルギー問題でリーダーシップを取れるようには思えま
せん。
矛盾に満ちたエネルギー行政には、明るい未来を投げかける光が見出せません。

しかし、2016/12/28付日経の以下の記事には、ちょっとホッとするのです。

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 パナソニック、テスラ米工場に300億円 太陽光パネルで協業発表
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 パナソニックは12月27日、米テスラモーターズと太陽光パネル事業で提携すると正式発表した。
 テスラの米工場にパナソニックが約300億円を投じて太陽光パネルの生産ラインを導入し、
2017年夏から生産を始める。
 パナソニックの太陽光パネルを10年間にわたってテスラが購入する契約も結んだ。

 パナソニックの既存工場からもテスラに供給し、稼働停止中の二色の浜工場(大阪府貝塚市)
を17年中に再稼働する方針も示した。
 国内工場の稼働率は50%程度まで落ち込んでいるが18年度にはほぼフル稼働にできるとする。
 同日に記者会見した社内組織エコソリューションズ社の岡山秀次副社長は「テスラの米国での
販売力を見込んだ」と説明した。

 パナソニックは生産分野で投資を負担し、米工場(ニューヨーク州)に製造設備を導入。
19年までに住宅向け太陽光パネルの生産能力を年間100万キロワットまで引き上げ、1400人以上
を新たに雇用する。

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こうした取り組みが、国内の太陽光発電のコスト削減や技術向上に寄与するに違いありません。
原発に固執する国や東芝・日立がある一方、地道に、環境・安全問題に取り組み、これからの
あるべき地球環境にコミットする政策・方針の具体化を急ぐ国や企業が確かにある。

格差という言葉が、さまざまな領域・地域で用いられ、問題視された2016年でした。
こと環境問題についての取り組みの格差も顕著になってきた感があります。
それは、未来の世代に対する責任感の有無・大小の格差を示すものでもあります。

見かけはいいが、見えにくい、潜在化しがちな問題・課題を多く抱える日本。
これも一つのポピュリズムのなせるところという認識は、しっかり持ち、明日と未来を見据えた
行動を選択すべき。
改まる年、そうあるべきと考えます。

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