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いじめ

福島原発横浜地裁賠償訴訟、原告家族の子ども2人いじめで不登校:いじめ行動取る子どもに注視:「いじめのない社会」実現を考える(8)

人間の精神構造が、人類の起源以来ほとんど変わらないことの不思議さは、
科学技術の進歩や、知的好奇心の拡大の歴史を考えると、まったく信じることができない・・・。

喜怒哀楽という基本的な情緒的表現は当然と思うのですが、他者に対する威圧的・暴力的な
行動は、科学技術や知的領域に関する行動とは、まったく相容れない、原始そのままの状態
にとどまったまま。

いわゆる子どもの年齢・年代においての「いじめ」が、その人間の根源的な行動の表れとし
て悲しい事件を引き起こしていても、人と社会はその抑制・抑止に力を持たない。

このブログでも、<「いじめのない社会」実現を考える>というシリーズを、決め手となる
方策を提示できないことを承知で、綴ってきています。

今回、また、なんとも言えぬ気持ちで読んだのが2016/12/20付日経掲載の以下の記事です。

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 原発いじめ 2人不登校 横浜の訴訟 「福島へ帰れ」暴言も
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 東京電力福島第1原子力発電所事故で福島県からの避難者が国と東電に損害賠償を
求めた横浜地裁集団訴訟の原告8世帯にいじめ被害を訴える子供がいた問題で、うち
2世帯の子供2人が不登校になっていたことが12月19日、分かった。
 弁護団が同日記者会見し明らかにした。

 弁護団によると、訴訟資料や聞き取りを基に原告61世帯を調査。
 小中高生がいた29世帯のうち8世帯の9人が小中学校に在籍中、同級生や上級生か
ら「福島へ帰れ」「絶対にいじめてやる」と暴言を吐かれたり、暴行を受けたりした
と訴えた。

 このうち母親とともに避難し2011年4月に横浜市の小学校へ入学した男児は、友達
ができずいじめを受けて不登校になったとしている。
 不登校になったもう一人について、弁護団はいじめの内容を明らかにしていない。

 弁護団の黒沢知弘事務局長は「いじめは原発事故の被害の一側面にすぎない」と強
調
した。

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いったい、どうしてそんな行動を起こせるのか、言葉を発することができるのか、まったく
理解できない。
でも、自分の子ども時代も、「バカが、なにを思って気の弱い子をいじめるのか」と、その
子どもの幼児性や、性格のゆがみを苦々しく思うことは、毎日のようにありました。
その行動を咎めると、今度は、こちらに矛先を向けてくる・・・。
これも日常のことでした。

そうした行動を起こす性格は、生まれついてのものか、家庭環境に大きく拠るものなのか、
そうした分析は、これまでも行われてきているはずです。
しかし、分析は分析止まりで、抑止・解消に結びつくものではない。

暴力事件、殺人事件で、よく、そうした行動の背景や要因など、分析が必要とか、そうした
分析を活かす必要がある、と事あるごとにマスコミでは語られるのですが、それで、同類の
事件がなくなるなどということは絶対にない・・・。

今月初めの上記シリーズの以下のブログ
いじめられる子の親、いじめる子の親、双方が取るべき対応:「いじめのない社会」実現を考える(7)

では、いじめる子どもの親の、自分の子への無関心、というよりも、「自分の子どもが人を
いじめることなど、あり得ない、考えてみたこともない」という一方的な、偏った信頼感を、
時には、心配してみることの必要性を指摘したつもりです。

幼児期の保育所でのいじめや、小学校でのいじめ行動は、その閉鎖的な、小さな社会空間が
醸成したものではなく、家庭・家族・親との日常生活を通じて形成された性格に拠る。

その可能性が高いと思うからです。

子どもの頃は、元気、わんぱくなくらいがいい・・・。
とは言っても、腕白の「腕」は、腕力の「腕」。
暴力と根は通じています。

そして、思いやりに欠ける子ども。
幼少期に愛情不足の環境で育った子どもにありがちな性格・・・。

自分の子どもが、友だちや自分より小さな子に、優しいか、思いやりをもった言葉をかける
ことがあるか・・・。
それらは、自分の子どもに接する時間があり、気にかけていれば分かることも・・・。

福島からの避難児童。
本来、思いやる心が先にあるべき・・・。
それが、真逆な行動を取る・・・。
相手の身になって考えることができない、というよりも、及びもつかない・・・。
あなたの子ども、自分の子どもが、まさかと思う行動を・・・。
時には、考えられる行動であることも・・・。

恵まれない家庭・環境に育ったこどもだけに見られることとは限りません。
豊かな環境に育ったとしても、恵まれない子どもに対して、いじめ行動を取る・・・。
これも、私の子どもの頃にあったことです。
知らないのは親だけ・・・。

教師・教員・学校は、いじめ行動が把握された子どもの親には、勇気をもって臨むべきと
思います。

しかし、中学からは、もう自己責任を問うべき段階に。
そう思います。
刑事事件を適用する年齢・年代と見て、その基準で、中学・高校教育で、いじめ・暴力行
為への法的責任を教える。
教師・教員、学校に責任を負わせるには、無理があります。

親と子のコミュニケーション。
これも抽象的ですが、共働き家庭が増えれば、当然その機会も減り、親の知らない時間と
思考・行動域が増え、子どもを理解する、理解できる機会も減っていく・・・。

親離れ、子離れが、間違った方法・方向に進み、いじめ行動、いじめられ行動双方を広げ
ていく・・・。
分析ばかり行っていても、個人・個体は、みな異なり、問題行動を止めることにはつなが
らない。
事実・現実を極力把握し、早期に対応する。
その対応方法を、より現実的・具体的に考え、取り、その経過・結果を評価し、事例とし
て共有公開し、参考にしていく。
とりわけ、いじめ行動を起こす子どもへの対応を、強化すべきと考えます。
いじめ行動を取る理由・気持ちの原因、いじめの反社会性・反規範性、いじめられる子の
思い、逆の立場の想像、等、カウンセリングシステムを整備し、活用する・・・。

そうした対応やシステムが、現状どうなっているのか、マスコミが報道することも、あま
りないように思います。
切り込みが足りない。
腰が引けている。

大人の責任は、重大です。

分析ばかりでない、実用性・実効性の高い心理学の進歩。
精神構造の変化・進歩を招くことができる心理学。
望みたいのですが・・・。

一足飛びに、AI に期待すべきなのでしょうか・・・。

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