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日記・随論

農業の海外展開に必要な、若い人材と柔軟で異質な能力:食材事業のポテンシャルに乗る!

先日、農業のこれからを考える上で、重要な要素となる、就農者の高齢化と減少と、その
絡みでの若い世代の就農人材育成という、光と影、表と裏の面をい下のブログで見ました。

農業大学校は経営人材育成の専門職業大学へ。林業大学校卒業生は就職、引く手あまた (2017/2/4)
高齢就農者の減少、新規就農者の増加:生産性向上の要件と捉えるべき、就農者構造の変化 (

先細りが懸念される農業界・農業産業。
過去の製造業がたどった、輸出産業化を追いかけるわけではないでしょうが、農業の現地化
の動きは、政府の政策、日本食人気の持続的な高まりもあって、当分、光を当てられると思
われます、
そうした動向の例を、日経記事から紹介します。

まず、2017/2/4付記事から。
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 日本の農業法人、アジア耕す イモ・コメ・イチゴ…現地栽培で開拓
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 日本の農業関連企業がアジアで生産に乗り出している。
日本のイモやコメを作付けし、現地や周辺国・地域の消費者に売り込む。
国内市場は先細りが見込まれるため「日本品質」と鮮度で成長市場を狙う。

※記事中の資料をそのまま転載させて頂きました。

 農業生産法人のくしまアオイファーム(宮崎県串間市)はベトナムでサツマイモの作付けを始めた。
日本の品種は糖度が高く、香港や台湾で人気が高い。
日本の生産技術を移転し、初年度は1250トンの生産を見込む。シンガポールや香港にも輸出。
日本から輸出するサツマイモは富裕層、ベトナム産は「中間層以下を狙う」。

 コメ卸大手の木徳神糧はベトナム北部でコシヒカリなどの生産を月内に始める。
手始めに約500トンを作付け。
国内で増えている日本食レストランに供給するほか「中国への輸出を想定している」。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)によるとベトナムは「土壌や気候が日本品種に合っている」。
日本からの輸出は検疫条件が厳しいが、ベトナムからは比較的輸出しやすく、人気エリアに。

 イチゴの「とちおとめ」などを生産する農業生産法人のGRA(宮城県山元町)は中東で生産開始
に向けた調査を進める。
すでにインドではハウス栽培で糖度15度と日本産並みの甘さを出すことに成功。
現地のホテルに納めており、インド政府の意向を踏まえて地元雇用も進めている。

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 農林水産省によると2015年の農業総産出額は1995年比で16%減った。
アジアの消費者は日本の食品に関心が高く、現地生産は一段と広がりそうだ。

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もう一つは、ちょっと変わり種。
2017/1/3付で紹介されたのは、外食業企業のハワイでの取り組みです。
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「塚田農場」のエー・ピーカンパニー、海外でも自前農場から食材調達 ハワイに来月1号店
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 居酒屋「塚田農場」などを手掛けるエー・ピーカンパニーは自前の農場で育てた野菜を食材に
使う和食店を海外で展開。2月に1号店を米ハワイ州に開く。
 自前の農場から食材を調達する国内で培ったビジネスモデルを強みとし、和食ブームが続く
海外で競争力のある店づくりを目指す。

 ハワイの1号店「塚田農場ファーマーズキッチン」は州都のホノルル市に開く。
 近郊の農家と提携し、約20ヘクタールの農場を確保
 ビニールハウスや冷蔵保存設備などの導入費用も含めた投資額は約1000万円。
 生産を委託する現地農家にノウハウを伝えるため、日本から社員を派遣。
 有機・低農薬栽培や冷蔵保存の技術、肥料の調整などを指導した。

 和食店や農場の運営はハワイの現地法人が担当し、社員が日々、作付け状況などを確認。
 鮮度や安全性といった野菜の品質確保につなげる。
 初年度はキャベツや大根、ニンジンなどで数百キログラムの収穫を見込み、エー・ピーカンパニー
は店舗での使用分を買い取る。
 収穫が店舗の使用分を上回れば、農家が自由に販売できる契約とし、農家の経営も支援する

 1号店は客単価を45ドル(日本円で5千円程度)と競合する現地の和食店より3割近く高く設定。
 鮮度・品質を消費者にアピールすることで集客する。ハワイでの事業が軌道に乗れば、米本土で
の展開を検討。5年以内をめどに中国への進出も目指す。

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単に栽培収穫して収益を上げるという事業ではなく、生産技術を移転し、現地の産業振興と雇用
に結びつける。
その食材の用途の開発と物流システム化にも関与する。
そのためには、やはり若い世代の育成・活用が不可欠で、単なる農業という産業分類には収まら
ない業務内容と能力を必要とするわけです。

後の記事の、塚田農場などを経営するAPカンパニーのホームページを見ると、もう若者が運営・
経営している何屋さんだか分からない会社です。
自分から仕事を創れそうな感じ、です。

農業生産法人くしまアオイファーム のホームページからも、若さが感じられ、今後の成長の予感
が、さつまいもの映像から伝わってきます・・・。

農業が変わっていく・・・。
大きく変わろうとしている・・・。
いや、もう大きく変わっている・・・。
海外における食材事業のポテンシャルは、国内事業の生産性・収益性を大きく高める可能性を持つ
ものなのです。

 

 

 

 

 

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