俯瞰2

地方・観光

高齢就農者の減少、新規就農者の増加:生産性向上の要件と捉えるべき、就農者構造の変化

前回、林業および農業分野への新規就業者の増加につながることを期待できる、林業大学校と農業大学校
について述べました。
しかし、意に反してというか、変わらぬ実態というか、農家、とりわけコメ農家における就業者の高齢化
に伴う離農傾向は、留まることがないようです。
2017/2/4付日経の0、最近の動向についての記事です。
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 コメ農家 離農止まらず 水田委託、受け手も限界 生産性査定、継承を後押しも
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 コメ農家の離農が止まらない。
日本の食を支える農家の平均年齢は70歳を超えた。
引退を決めた農家は所有農地での作付けを委託する引き受け農家を急いで探すものの、請負農地が
増えすぎて、受け手側の限界は近い。来年の生産調整(減反)廃止を引き金にした大量離農時代の到
来が懸念される。

 

 鎌田敦子さん(74歳)は千葉県君津市の農家に嫁いで、およそ半世紀にわたってコメづくりをしてきた。
5年ほど前、夫が体調を崩してからは老体にムチを打ってきたが、「田んぼの水の管理もできなくなった」。
2016年秋の収穫を終えると、「もう無理」と離農を決めた。

 「跡継ぎはいない」。
市役所に相談を持ちかけ近隣の農家へ管理を委託した。
鎌田さんの水田を借りてコメを作ることになった榎本富美雄さんは「最近、請け負う田んぼが増えてきた」
とぼやく。減反が廃止される来年は「持ち込まれる話はもっと多くなる」とみる。

 同じような光景が各地のコメどころで起きている。
農林水産省によると、コメを主に作付けする農家は15年時点で62万戸と15年間で半減
離農の原因は高齢化がほとんどという。
減反の廃止によるコメの自由化は高齢農家に競争激化を意識させ、作付けをやめる口実になりやすい

 離農後の遊休農地を仲介する「農地バンク(農地中間管理機構)」。
2年目にあたる15年度の農地の貸し出し面積は7万7千ヘクタールで、政府の年間目標(14万ヘクタール)
には届かなかった。原因はどこにあるのか。

 コメどころ、新潟県南魚沼市。
上越新幹線の浦佐駅から車でうねる山間道を抜けると、風光明媚な棚田が見える。
ここでコメを作る佐藤政雄さんは農事組合で30ヘクタールを作付けする。
「毎年3~4農家はやめていくかな」と離農者から水田を引き受けている。

 山間地は寒暖差が大きく、おいしいコメができるといわれるが平地の水田に比べると生産効率は悪い。
「これからもっと離農者は増える。でも、これ以上は請け負えない」とこぼす。
さらに耕作面積を広げると逆に採算が悪化する。

 ただ離農をチャンスに変えようと新たな動きも出始めた。
公認会計士の原田佑嗣さんは監査法人のトーマツから独立して離農コンサルティングを手がける。
離農者の農地や農業機械の価値を査定し、後継者を選定。離農後の生活設計や資金計画も助言する。

 離農者の農地を十把ひとからげにするのではない。
農地の生産性や場所などを考慮して、どうすれば事業を継承できるか見抜いたうえで引き受け手の
農業法人を探る。
「農地バンクがやろうとしていることはわかるが、(農家の)生産性まで踏み込んで考えていない」

 離農者は増え続ける。
原田さんは「離農希望者の情報を集めて、次代への橋渡しをしたい」と力を込める。

コメの名産地でも農業をやめる人たちは多い(新潟県南魚沼市)
※新潟県南魚沼市
記事内の画像を掲載させて頂きました。

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遊休農地もいろいろあり、その中で、労働効率を高めにくい、生産性を向上させにくい農地は、当然、
農地バンクにおいても、成果につながることは少ない。どう考えても想定内のことです。

記事中では、農業就業者の平均年齢が70歳を超えたとありますが、農林水産省の資料では、以下のよう
に70歳までにはもう少しあるようです。
その構成・構造上目立つのが、女性の就業者がほぼ半数を占めていること。
これまでの農業の代表的特徴の一つと言えます。
ただこれは、自足自給的に農業をやっている世帯を含めてのことで、農業を主業とした場合は、女性の
比率は一気に下がっています。

農業就業人口

そして、次の表では、新規就業者数が、平成21年以降減少傾向だったものが、25年を底にして、増加に転じ
ていることに着目したいと思います。
もちろん、全体での就業者数の減少を埋めるまでには、まだまだ不十分ですが・・・。
また、その年齢面を見ると、50歳以上の新規就農者の方がかなり多いことが気になります。
ただ、農業法人などの社員・職員として就職する人では、50歳未満が多数を占めている。

このあたり、この先、少しは期待が持てるかな、という感じです。

農業新規就農数

一方、耕地面積の増減に関しては、以下のグラフがありました。
こちらも、厳しい傾向がはっきり出ていますね。

農業耕地面積推移

しかし、ICT化や製造業のノウハウ、経営管理技術の活用などで、農業のビジネスプロセスが大きく
変わってきていることも事実です。
少人数であることで、生産性を向上させるための一つの条件が自動的に決まっている。
それだからこそ、従来の延長線上にはない方法で、生産性を高めるための新しい技術を、ためらいな
く、実験を含めて導入することができるはずです。
TPPなどまったく関係のない次元で、現実的な農業改革にまい進すべき基盤が整ってきている。
そう考えたいと思います。

クボタ

 

 

 

 

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