テスラ2

時事ニュース

テスラが価格半額以下のパワーウォールなど家庭・業務用蓄電池を販売!

 

米電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズは、4月30日に、
3つのバッテリー(蓄電池)製品シリーズを8月に米国で発売すると発表しました。

家庭用の「Powerwall」、店舗やオフィスビル用の「Powerpack」、
そして工場のような大きさの「GIGAFACTORY 1」。

どれもソーラーパネルと連携して、太陽光で発電した電気をためる方式の、
家庭やビル、大規模な太陽光発電所などで使える据え置き型のリチウムイオン蓄電池です。

順次日本でも発売される予定で、この分野で先行してきた日本勢にとって
価格面で大きな脅威となることは間違いありません。

イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、「われわれのゴールは、
世界がエネルギーを利用する方法、インフラを根本的に変えること」であり
「持続可能なエネルギー社会に向け、欠けていたピースが埋まる」と語り、
太陽光発電など再生可能エネルギーの普及を後押しする商品であること強調。

発表中、何度も火力発電などの問題点や二酸化炭素の増加について触れ、
テスラのエネルギー問題に対する方針・姿勢を確認することができたといいます。

テスラ

この部分に最も注目したいと思います。

このところ<水素社会>の実現可能性とその希望について、
当ブログで取り上げてきていますが、テスラのリチウムイオン蓄電池は、
水素ガスを燃料エネルギーとするFCV(燃料電池車)と競争するのではなく、
補完してくれるものと感じています。

水素ガスの生産も、めざすところは再生可能エネルギーを利用しての
CO2排出ゼロの純水素であるべきで、
そのためには太陽光発電、風力発電のコストを下げる必要があります。

そこにテスラの安価・安全な蓄電池が用いられれば、
コスト面での貢献が大きいですし、
限定地域内でのエネルギー生産と利用=自給自足循環型活用の可能性も
より高まるからです。

次に、その3種類の製品の特徴をあげます。

-------------------------

家庭向けのパワーウォールPowerwall

ワーウォールPowerwallは、一般家庭用の7kWhと10kWhの2タイプ。
1日の消費電力を賄える容量10キロワット時のモデルが3500ドル(約42万円)。
7キロワット時のモデルは3千ドル(約36万円)。
この価格は、米国の業界の標準的な製品の半分以下です。
流線形のデザインで、赤、黒、白、灰色など色も選べ、
すでにオンラインストアで購入予約でき、3-4カ月で発送されるとのこと。
最低10年、最大で20年まで延長可能の保証も。

この家庭用バッテリーの特徴は、どこの家にでも設置できること。
安全装置は組み込まれているので専用スペースは必要なく、
壁にも取り付け可能な省&小スペースです。
また、ソーラーパネルとPowerwallさえあれば電気を使うことができるので、
電線のインフラを工事する必要もなし。
将来的には、電気が不通の地域で利用が可能になるわけです。

日本製品の価格と比べると大幅に割安。
東芝の製品は容量6.6キロワット時で137万円(補助金制度上の基準価格)。
国からの補助金の約50万円を利用しても、テスラの蓄電池は半値以下。

同社が低価格化はEV向け蓄電池を量産してきた経験に拠るもので、
容量10キロワット時2千ドルが蓄電池が爆発的に普及する目安とされますが、
この水準に近いわけです。
EV向けの価格低減が据え置き型でも可能になってきたと言えます。

Powerwall

 

店舗・オフィスビル用のパワーパック Powerpack

パワーパックPowerpackは1GWhタイプ。
Powerpack、1億6000万個でアメリカ中の、9億個で全世界の電力がまかなえる
規模・機能とのことです。
また20億個あれば、移動や暖房などあらゆることにかかるエネルギーを
代替できると試算。
現在世界にある自動車・トラックの数は20億台ほどであることで、
多少イメージができ、不可能ではないような気もします。
太陽光発電やビルの非常電源など業務用の100キロワット時のモデルは、
既に電力会社から受注済みということです。

Powerpack

 

工場・大規模業務用のギガファクトリー1 GIGAFACTORY 1

もう一つがギガファクトリー1GIGAFACTORY 1。
名前のとおり工場かと思えるようなバッテリーの集合体で、現在はテスラが建設中。
将来的には他の企業と協力してこのGIGAFACTORY 1を各地に広げていく構想です。

GigaFactory

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当面は車載用電池のサプライヤーであるパナソニックの技術をベースに
カリフォルニア州の工場で製造し、今夏の米国向け販売から順次日本など世界へ。
米国内でパナソニックと追加投資で共同建設中の工場が稼働する2016以降、生産増。
2020年のフル稼働時には、3分の2を自動車向けに、残りの3分の1を据え置き型
の蓄電池や他社への販売分とする計画です。

2013年の世界の据え置き型蓄電池市場は593億円。
2020年までに家庭用が約5倍、電力系統向けが10倍に増え、
市場規模は3906億円まで拡大すると予測。

受注拡大を狙う東芝やNECなど日本メーカーにとって、
テスラが脅威となることは明らかで
新たな技術開発と商品開発が求められることになります。

それも私たちの生活のみならず、社会・地球環境にとって望ましいことならば、
大いに結構なことと思います。
競争企業は大変ですが・・・。

テスラ3

 

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