温暖化2

日記・随論

再生エネへの転換が進む世界。逆行する米国トランプ政権政策をしのぐ民間企業政策

今月も、環境・エネルギーに関する日経の報道から、いくつかピックアップします。
まず、2週間ほど前の3月の記事から。
2017/3/25付の、パリ発・竹内記者のレポート。
興味深く読みました。
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 温暖化ガス増加 頭打ち? 16年のCO2排出、3年連続横ばい 再生エネへの転換進む
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世界の温暖化ガスの排出傾向が転換点を迎えている。
 2016年の二酸化炭素(CO2)は3年連続で横ばいで、経済危機を除けば右肩上がりが続いた
排出量に歯止めがかかってきた。
 石炭など排出の多い燃料から天然ガスや再生可能エネルギーに転換が進んだのが要因
 温暖化に懐疑的なトランプ米政権でも排出が大きく増えるとの見方は少なく、新興国でも政策
の効果が出始めている。


※記事中の資料をそのまま転載しました。
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 国際エネルギー機関(IEA)によると、16年に燃料を燃やして発生したCO2は321億トン。
 世界経済は前年比3.1%成長し、経済の拡大に伴い排出量が増えるというこれまでの常識は崩れ
つつある。理由は明確だ。
 排出量の少ないエネルギーが世界的に増え、燃費の良い自動車などの普及が進んでいるためだ。

 IEAのビロル事務局長は「世界の排出量が完全に頭打ちになったと言うには早いが、新しく
生まれた傾向だ」と説明する。今後は少なくとも増加ペースが鈍るとみる。

 16年は世界の二大排出国の米中の排出量が減った。
 特に顕著なのが米国だ。シェールガスや再生エネの導入が石炭を減らし、前年比3%減
 再生エネはCO2の排出がほぼゼロで天然ガスは石炭の3分の2だ。
 米排出量は1992年の水準にまで下がったが、経済は同年比80%成長している。

 温暖化に懐疑的なトランプ政権はオバマ前政権が制定した石炭火力発電所の排出規制を撤廃する
構え。ただ米石炭生産は減少傾向にある。安価なシェールガスの生産増が主因だ。
 IEAは米国ではガス発電と石炭発電のコストが1メガワット時当たり10ドル台後半から20ドル
前後でほぼ同額と分析。日本はガスが40~50ドル、石炭が20~30ドルと差がある。

 パリ・ナンテール大のデジーヌ名誉教授は「米国で石炭はガスや再生エネに対する価格優位性が
ない」と解説。米エネルギー情報局(EIA)はオバマ前政権の規制が撤廃されれば米CO2排出
量は30年に52億トンと15年比1%減、撤廃されなければ8%減とみる。

 世界最大の排出国、中国は16年のCO2排出量が前年比1%減。
 経済は6.7%成長する中で排出が減ったのは政府の大気汚染対策が奏功したためだ
 発電部門では石炭から再生エネ、原子力、ガスへの転換が進む。

 石炭から低炭素エネルギーへのシフトは世界共通だ。
 16年は世界のエネルギー需要増加分の半分以上を水力や風力など再生エネが占めた
 原子力の増加幅も米中や韓国、インドでの稼働を受け93年以降最大になった

 とりわけガスの存在は大きい。原発より安価につくれる利点がある。
 米国では16年に初めてガス発電のシェアが石炭発電を上回った。
 IEAは世界の発電に占める石炭のシェアが14年の41%から21年に36%に低下すると予測する。

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もう一つ、同日付日経のワシントン発・川合智之記者発の、以下の短い報告も転載します。
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原油パイプラインを承認 トランプ米政権

トランプ米政権は24日、カナダのエネルギー企業トランスカナダ社に対し、カナダから米メキ
シコ湾に原油を運ぶ「キーストーンXLパイプライン」の建設・運営を承認した。
 オバマ前政権は環境への悪影響を理由に建設承認を却下していた。

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雇用を創出するために、地球温暖化の要因のひとつである、石炭や石油を原料とする採掘や発電
事業に関する規制を撤廃するというトランプ政策。
実際にそれによる雇用増は、全体における構成比がすでに低下しているがゆえに、さほど期待で
きないと言われています。
それよりも、その雇用の対象として想定するのが、白人中産階級・階層とされることに、どうも
違和感を感じるのです。というのは、実際に、資源エネルギーの生産に従事する階層は、低賃金層
ではないのか。
とすると白人以外の移民を中心とした低所得階層の労働力への依存度が高くなり、政策に矛盾を
もたらすのではないか・・・。

CO2排出量の抑制傾向に逆行することを知りながらの政策としては、グローバルレベルでは批判
され、国内向けのアメリカ第一主義にも、さほど貢献するとも思えない・・・。
しかし、政府の時代錯誤な政策とは無関係に、民間ベースで、低炭素エネルギーシフトが進められ
ていく米国の良心と底力には、心から敬意を表したいと思います。

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