テスラ3

日記・随論

トランプ政権とは無関係の米国の良識と期待:NY州公立大学無料化、テスラ時価総額業界首位に

トランプ大統領によるシリア爆撃を巡り、マスコミ、ネットとも随分賑やかに種々論じられて
いますが・・・。
それらに関知せずに、アメリカの懐の深さ、と言うか、財布の大きさと言うか・・・。
その社会の良識・良心と期待感を感じさせる記事を2つ、
2017/4/11付日経夕刊から紹介します。

まず、<ニューヨーク・平野麻理子記者発>の以下の記事。

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 ニューヨーク州の公立大、授業料無料今秋から 議会が予算案承認、全米初
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ニューヨーク州議会上下院は10日までに、州内の公立大学の授業料を無料にするための予算案
を承認した。
 2017年秋の入学者から対象となり、今後3年間適用する。
 同州によると94万世帯が無料化の対象となり、予算は1億6300万ドル(約180億円)を見込む。
 米メディアによると、公立大学を無料にするのは全米で初めて。

 17年は年収10万ドル以下の家庭を対象とし、18年には11万ドル以下、19年には12万5000ドル
以下まで拡大する。下宿費や食費は補助の対象外。志望者は一定の学力基準を満たす必要がある。

 州内で評価が高い公立大学であるニューヨーク市立大学(CUNY)やニューヨーク州立大学
(SUNY)では、これまで学費は年6000ドルを超えていた。
 対象外の私立では学費はさらに高額で、平均で年3万ドル程度とされる。

 米国では大学や大学院の進学のために、学生自身がローンを組むのが一般的
 卒業後もローンの返済に追われ、結婚や出産、住宅購入などに遅れが出るとの指摘が増えている。

 公立大学の無料化は16年の大統領選で民主党候補を争ったバーニー・サンダース上院議員が公約
とし、若者を中心に支持を集めた。

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先日、自民党の若手議員が中心にまとめた、教育無償化の提言がありました。
自民党若手議員小委、「こども保険」創設で社会保険制度化提案:義務教育無償化を幼児教育にも拡大して (2017/3/31)
で紹介しましたが、これは、国民の保険料負担でその財政を賄おうというもの。
ニューヨーク州の判断は、そんなひも付きのケチなものではありません。
先日、NHKTVのある番組で、米国の大学生には、ホームレスで、毎日の食事も困っている学生が
おり、食料・食品を無償で与えている大学も出てきていると報じていました。
そうした厳しい現実があるのもアメリカ。
救いの手を差し伸べるのもアメリカ。
NY州の今回のような決定がなされるのもアメリカです。

ただ、本質的かつ根源的な問題がこの程度で改善・解決されるわけではありません。
トランプ政権が誕生した背景の国民の不満の中に、こうした教育上の問題や格差なども含まれて
いたやもしれません。
そうした課題への取り組み次第で、トランプ政治への評価も変わる可能性があるわけです。
果たして、どうなっていくでしょうか・・・。

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もう一つは、<シリコンバレー・兼松雄一郎記者発>の以下の記事です。
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 テスラ、時価総額でGMも抜く 米自動車で首位、一時510億ドル 成長期待が先行
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米テスラの時価総額が4月10日、一時米ゼネラル・モーターズ(GM)を超え、米自動車企業で首位
に立った。
 同社株は同日、一時前週末比3.7%高い313ドルとなり、時価総額は約510億ドル(約5兆6400億円)に。
 テスラは足元の出荷が順調で、電気自動車(EV)新モデルへの期待の高さから株価が上がっている。
 3日に同2位のフォード・モーターを抜いたばかりで、わずか1週間で3位から1位に浮上した。

 販売台数は昨年、7万6千台。出荷、生産とも過去最高ペースを更新している。
 3月には新モデル量産のため計3千億円以上を調達した。
 中国ネット大手の騰訊控股(テンセント)からも出資を受け、環境規制の強化でEV市場の急拡大が
予想される中国での工場建設に向けた地ならしも進めている。

 一方、GMは足元の販売こそ悪くないが、在庫が積み上がっており低金利ローンを使った販売拡大に
陰りがみられる。
 テスラの販売規模はGMの100分の1以下だが、株式市場では成長期待が先行し、米自動車大手と時価
総額が逆転した。

テスラ時価総額
※記事中の資料を転載させて頂きました。

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地球温暖化に対して疑義を唱え、CO2排出規制を撤廃させて、石油・ガス等天然資源を活用する
産業振興の復活を図り、雇用を創出しようとするトランプ政治。
一方、EV市場の創出・拡大を加速しているテスラ。
トランプ政治とは相反するように見える自動車業界の構図の変革を進める、イーロン・マスク率
いるテスラ。
その時価総額が、GM、フォードを抜いてトップに、という話です。

環境対策をリードする企業としての信頼性の高まりと経営への期待、双方が絡み合って、高い評
価を得ているわけです。
これもアメリカのひとつの良心・見識を示すモノ。
その表現方法は、投資によるものであり、資本の論理が初めにあるのですが・・・。
アメリカ人とアメリカの企業のみによる投資でなく、中国企業からの投資も含み、中国への工場
進出も想定しているのも、トランプ大統領の神経を逆なでするかもしれませんが・・・。
それもダイナミズム、グローバリズムの現れ。

自国内でのEV市場創出に大きく立ち遅れている日本としては、非常に気になる、不安になるの
ですが・・・。

2つのニュース。
刺激的な内容であり、日本に不足するダイナミズムの必要性を強く感じさせるものです。

テスラS

 

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